アフターコロナもデジタルとアナログ パート1

森下 吉伸

※2020年記事

なんとか仕事を変化させる


新型コロナ騒動を機に中小企業は変わるという。

業種や職種、社内取扱商品や社員の役割は同じでも、仕事のやり方が変わるのである。

「これまでの仕事」がなくなり、「見たことない仕事」が増える。

既に営業マンが、外回りをして、接待して、契約書作成して、印鑑もらう、という流れがなくなり、「家からZoomですべて終了」となったのも少なくない。

営業職は同じだが道具ややり方がまるで違う。

これまでの仕事をデジタル化して、自分はデジタルを操作する役になり、仕事の視点が変わった。

こうなれば、仕事もラクになり効率も上がる。

この変化は悪くないが、一方、人は変化自体を嫌がるものでもある。

脳は非効率だとわかっても、これまで通りの行動を続けようとしてしまう。

楽だからである。

なので、視点が変わっても社内でこれまでのやり方を変えないという社員が出てくる。

変えられないのだ。

木こりのジレンマのように「切るのが忙しいので刃が研げない」という言い訳が出てくる。

時代にさからう会社はどこかで陳腐化してしまう。

なんとか社員に変化をさせないといけない。

ある調べによると、簡単に仕事をデジタル化にできるものは仕事全体の4割近くあるといわれる。

主に事務処理や製造関係のようだ。

そして、店頭での接客や営業マン、職人などの作業者はデジタル化が難しいようだ。

「時代が変わっても、これまで通りでやむを得ない」となりがちだが、よく見ると全くできないわけではない。 具体的に見つけて、少しずつでもこのタイミングでデジタル化への動きは避けられない。

現場に行かせない


たとえば、住宅リフォーム会社なら顧客宅が仕事場になる。

どうしても顧客宅に現場監督・職人・運搬納品業者が集まってしまう。

「密」になってしまうのだ。

こうだらだら感染が続くのであれば、やがて、「密は悪」というマナーが、コロナとは関係なく社会に定着する可能性が高くなる。

リフォーム現場も人が重ならない運営が必要となる。

もう既に、取り組まれている会社もあるだろうが「現場とオンライン化」は今以上に社会から求められるであろう。

これまでは、現場監督が現場に行くのは当たり前。

職人とスケジュール調整や作業指導などを進捗にあわせて現場でやるのが一般的である。

それに合わせて軽作業をするとか、養生やごみの処分、材料の運搬などをすることもあった。

それを極力なくすことは、これまでの仕事に慣れた者からすると、やりにくいのである。

これからも職人が現場で働くのは認められるが「職人と現場監督」「施主と現場監督」の連絡・報告・相談はオンラインで行うことができるようにしておくのが無難である。

当面は現場のWi-Fi 環境を整えるなどして、LINEやZoomで職人が慣れていくように教育すべきである。

ただ、現場とのオンラインはデジタル化だけが目的でない。

これまでの悩みを解消することができるという利点もある。

たとえば、コミュニケーションの精査ができる。

顧客や職人によっては「もっと、現場に顔を出して」と必要以上の担当者に現場管理を要求してくる人たちがいる。

対人関係を考える断れないジレンマは、「オンライン顔出し」で時間も手間も削減できるので簡略化できる。

社内でデジタル化を推奨するなら、この理由で進めた方がいいかもしれない。 現場監督の仕事の流れが確実に変わっていくだろう。

目的は同じ、手段が変わる


営業マンの仕事も変わる。

顧客を見つける方法が、これまで「折り込みチラシ」「新聞」「雑誌の広告」だったとする。

しかし、ここにきて顧客側が在宅中心となる人が増えるので、改めてネット集客が見なおされるであろう。

営業マンの行動は、「訪問より電話」「電話よりメール」「メールよりSNS」「文章より動画」と動いていく。

企業からの情報発信でなく、「顧客から、自分が希望する情報を、いかに当社から見つけてもらうか」となり、集客は情報の拡散がポイントになる。営業マンの集客行動を変化させなければならない。

また、これまで広告は、広告会社やホームページ制作会社に任せておけばよかった。

そこそこのできであれば、それなりに集客はできた。

しかし、これからは質がいいものでなければならない。

そして、質は「本物」であり「嘘のない真実」によ って上げられるものとなる。

まず、発信する会社や担当者に知識や技術などがなければならない。

いまは顧客の方が、プロより情報を持っているものである。

顧客以上の者が、リアルな情報を直接言うことが必要となる。

それは制作会社ができないので、社内でやるべきである。

最初から完璧なものはできないが、社内で情報をまとめ形にし、つまり、これまで飛び込みセールスやテレフォンリサーチをしていた営業マンは、毎日毎日ブログを書かないといけなくなる。

ユーチューブを撮らなければいけなくなる。

まったく仕事のやることが変わるのである。

外回りの仕事が内勤になるほど、仕事が様変わりする。

こうした変化は営業マンだけでなく、どんな職種にもあてはまる。

デジタル化が進み仕事の内容が変わると、これまで行っていた自分の仕事の多くが機械にとられ、あとに残ったのは自分しかできない仕事となる。

プロとしての知識や体験を、その都度にまとめて、アップするのは、決して機械では代役できないからである。

新たなる口コミ発生手段


何度か書いたが、日本ではコロナの危険度は、結果的にはたいしたことなかった。

だが、多くの国民が恐怖の中にいる。

感染者数というのが曲者で、無症状と軽症が98%だという。

ほとんど重症者も死亡者もいないのに、いまだ国やマスコミに脅されている。

今となってはもっと、危険度のある病気や事故などがあるのに、コロナだけが危険になっている。

多くの地方で、コロナ関係者を村八分にするなどの報告も聞くので、多くの情報はマスコミから聞いている人々も、国民の行動は「地域の生の声」に動かされているようだ。

スポーツ選手や芸能人の自殺が「ネットで誹謗中傷された」という記事を、最近見ることがあるが、そのぐらい人々は「生の声」から影響を大きくうけ、この傾向はこれからも続くであろう。

「生の声」は本当に怖い。

不謹慎だが、だからこそ「新しい口コミ」でもある。

「生の声」は、これからもいい方向へ活用すべきである。

マスコミも信じられない、政治家の言うことも、テレビのコメンテーターも信じられない。

「生の声」の威力は大きくなるであろう。

逆に「生の声」に頼らなくとも、マスコミから何度も嘘を聞かせることで洗脳した方が成果を出すのは簡単かもしれない。

しかし、それは資本のある大手企業がやることであり、中小企業は「生の声」をやるしかない。

それを新しい口コミとして、告知の中心におかないと仕事の確保ができない時代になる可能性は高い。

だからこそ既存社員にやらすために、既存業務の見直しを行い、いらない仕事を抽出して、どんどんやめさせる。

そして、新しい仕事を少しずついれていく。

同じ労働時間で調整できるように。 根気のいる仕事かもしれない。


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