アフターコロナもデジタルとアナログ パート2

森下 吉伸

※2020年記事

デジタル化もリスクはある


あらたなる手段はデジタルばかりだが、それはそれで油断できない。

いまコロナで企業機密の流失が目に付くというからだ。

企業へのサーバー攻撃が勢いを増し、企業データを襲っているのである。

これらは大半が大手企業に該当することだが、中小企業の我々にも無関係だとはいえない。

まず、会計ソフトなどオンラインで全国的につながっている中小企業は多い。

また、個人企業でもフランチャイズに入っているとき、資材などをオンラインで購入するのであれば、大手商社を通じて被害を受ける可能性はある。

また、コロナで一般化したZoomでのやりとりでも、中小企業から発信する機密事項はゼロではない。

テレワークしている在宅社員をハッカーが狙う。

Zoom でのやり取りなどを狙うハッカーも増え、闇市で情報が売られているようだ。

中小企業までにも目はいかないが、地元でのライバル会社が、ある程度の費用で、機密が手にできるならやるだろう。

帝国データバンクに依頼する企業もあるので、ストレートに情報が取れるなら多少の負担はするだろう。

こなるとデジタルだけで考えてはいけない。

こうした新たなるリスクが出てくるからである。

また、デジタルなものは他社にすぐにまねされてしまう。

「どこまでを発信するのか?」がポイントになる。

発信したものはライバル会社に、すぐに目がつく。

よって、すぐにコモディティ化するのである。

大手は中小を狙ってこないが、同じエリアで商売するライバル会社は当社を狙ってくるのである。

いまは、苦労して作り上げたものを、一瞬で真似できる社会である。

デジタルだけに頼らず、肝心な部分はアナログで残しておくことでもいい。

アナログも同時に強める


アナログな力というのが、たとえばSNSの記事のできである。

質である。

作家の様なライティング力がいるのではなく、回数やスタッフ全員で数多くアップしている、というだけで他社には真似できない。

こういったものもアナログ力である。

また、全体の集客システムやセールスシステムすべてをデジタルにせずに、かならずアナログな部分をのこしておくことも必要である。

手作りの図面や模型、着工や竣工のセレモニーや、思い出のはがきや手紙などでもいい。

こういったものは表からわからないので、ライバル会社も真似ができないのである。

また、最もアナログな対応で必要なものは人づくりである。

それは顧客と接し方もあるし、社内の管理の仕方もある。

個人的にどう能力をあげられるか?

また、そのコンテンツを強めるために、どうコンテキストも強めるか。

社内でプロファイルミーティングやロープレを行い、人としての感性を磨くのもいい。

また、本や映画などによって適度なコミュニケーションを行い、人の行動を理解したり、人の気持ちが分かるような機会をもつのもいい。

また、上司と部下の関係を高める「飲みにケーション」をやるのもいい。(いまさらだが)

これまでの営業で「おし」「スピード」「イエス・ノーどっち」など、端的で白黒な感じはデジタル化にできる可能性はある。

しかし、「親身になってくれる」「任せて安心」といった感覚、社内全体のまとまりなどは、アナログでしかないのである。

これからライバル会社との差別化を考えるなら、「人がどう考えるのか?」といったメンタルな理解を、これからも社内ノウハウの中にないと、対外的な強みは育たないのである。

アフターコロナは新たな人づくり


コロナを機に仕事のやり方は大きく変わる。

会社はそれに追従しなければならない。

しかし、新たなるリスクも出てくるので、どんな会社であっても仕事の見直しは絶対である。

ただ、商売の本質までも変わるわけではない。

これまで正しかったことは、これからも正しい。

デジタル化は必修だが、商売は「信頼によって生まれている」ことは同じである。

顧客と知り合い、関係が続くような取り組みを行い、顧客のことを考えて、できることを一生懸命やることには変わりようがない。

基本は、これまで通りの地道な活動が大切だとなる。

ただ、日本では慢性的な人手不足だったので、業務のデジタル化は渡りに船でもある。

これからもどんどん自動化に移される状況には対応した方がいい。

ある統計で、現時点の全国の大手企業は、現場は30%、事務は40%近く求人が減っている。

マイクロソフトは2025年までに、世界に1億4900万人のデーターエンジニアの求人が増えると予測しているという。

大手ではあきらかに求める労働者の種類が変わってくる。

中小企業では、新たなる人材をどう採用するか?より、自社の社員をどう変化させるか?がポイントになる。 その問題をいま解決できなくとも、これから方向性決めや社内的な認識を上げる作業は必要である。


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