デマに流されるな パート1

森下 吉伸

※2020年記事

真実を見抜く


デマは怖い。

しかもすごい力だ。

歴史はいつもデマに翻弄されている。

時代を変えるのは政策ではなくデマだといってもいい。

私がデマを実感したのは、オイルショックで買い込んだトイレットペーパーの時。

子供ながらに世の中のあわてぶりに驚いた。

少し前にも「ティッシュがなくなる」という騒ぎがあったが、この手のデマは定期的にでるものだ。

このぐらいならかわいいが、国民の常識を変え価値や行動を変えるデマがある。

戦争、暴動を増長させるきっかけもデマが多い。

第二次世界大戦は「真珠湾攻撃で日本が戦争を始めた」とルーズベルトのデマから始まったという話もある。

ここまでくるとデマだと笑っていられない。

ただ、デマは悪い事ばかりではない。

産業の発展や新しい革命を起こすこともある。

バレンタインにチョコを贈る習慣はチョコを売る業界のデマだというし、1日3食、朝食をとる習慣もトースターを発明したエジソンが売るためのデマだという。

これらのデマは新たなる文化をつくり関係産業の収益向上に貢献した。

悪いとは言えないデマである。

中にはどちらにでも転ぶデマがある。

たとえば薬。長寿社会にした薬の功績は大きいが、薬の進化は様々なデマを蔓延させる。

「血圧は 130」「コレステロールは210」という厳しい基準も製薬会社の利権だという人もいる。

だとしたらこれもデマ。

実際には健康の追求か、それともデマか。

まさに紙一重である。

ここではデマは悪影響を考える。

社会状況を見て意図的に流されるデマ。

利己的な目的であり、マスコミや政治家は国民を操作・誘導するために使うデマ。

デマによって国民は踊らされる。

しかし、その国民自身がデマにデマを重ね成長させ、場合によってはモンスターにさせている。

デマ自体にはたいした力はない。

池中に波紋を広げる水滴なのだ。

いえるのは、我々がデマに乗ってはいけないということ。

真実を見抜いて自分なりの正しい対処をしなければならないのだ。 そのことを考えてみたい。

コロナのデマ


新型コロナウイルスでもデマが世の中を回した。

国民は意図的な情報で危険を煽られた。

それぞれの発信者が、なにかしらの利己的な目的で国民を操作しようとしたように感じる。

たとえばマスコミ。

マスコミからの発信でインパクトがあったのが、毎日毎日、政治家や知事がテレビで悲壮な顔をして感染者数を告げる行為。

本来は、世界各国より危険度が低い日本の状況や、他の疫病と比べた新型コロナの危険の度合いなどをきちんと伝えるべきである。

それが「怖い」の一点張りで「人にうつすかもしれない」だけを取り上げて、軽症である日本の状況を伝えず、感染者数だけを煽る報道を続けた。

サブリミナル効果のように恐怖を国民にすりこんだ。

お役所も危険を誇張した。

そのことで緊急事態宣言の延長や長期的な「夜の街」への自粛はやりすぎである。

律儀にマスクをして消毒し感染対策を守る日本人に、あの締め付けはやりすぎなのだ。

国や都道府県として多少の補助をしているが、無責任に国民の生活を制限して商売を妨害した罪は大きい。

この政策自体はデマとまでは言わないが、取り返しのつかない混乱を拡大させることになったのは事実であろう。

ここまで国民を締め付けることで、おそらくなんだかの利権が得られるのであろう。

実際に東京都の小池さんはラクラクで知事を再選したし、多くの都道府県知事は知名度が上がった。

国や都道府県の支出は大きかっただろうが、国民を誘導・操作することで首長としての優越感もあったであろう。

こうしたマスコミやお役所からのデマは、ツイッターやフェイスブックによって、多くの国民がさらに新たなデマを重ねた。

「伝言ゲーム」が伝わるたびにどんどん極端な話に変わっていく。

毎日の感染数の発表は死亡の増大を連想させていった。

地域によっては重病者や死亡者が出なくとも、パニックを起こし大きな風評被害を起こしたところもある。

多くの地域が、部外者を嫌い、他の地域の誹謗中傷を行い、感染差別のようなことがおき、国民全体をどんどん追い込んでいく。

ここまでくると、だれもが真偽を見極める力が落ちてくる。

動かなくなってしまう。

「騒いでもどうしようもない」という心境だが、それは達観したのではなく、あきらめて、無気力化されたのである。

こうした破壊をデマは生じさせるのである。

デマが拡散する


また、ツイッターなどSNSは手軽にデマに絡むことができるので、これまでにない脅威がある。

テレビなどで芸人や俳優など報道の素人が 、無責任に専門的な発言をしてかき回すことがある。

SNS はそれ以上に、能力がなく、無責任な立場で、間違った考えや悪意ある発言を簡単に発信できるからである。

しかも、いまはメディアからのSNSの声の方がリアルだと信じる傾向なのでよけいである。

とんでもないデマにまでなる由縁がここにある。

場合によっては誹謗中傷など直接的なダメージを与える道具になる。

殺人者にナイフを持たせるようなことも起きてしまうのだ。デマの怖さはここにもある。

SNSに押されているからといってテレビがすたれているわけではない。

大きな影響を与えるものであることには変わりない。

通勤電車の中吊り広告のように、生活していると自然に情報を入れてくる存在だからである。

何度も何度も同じ発言を聞かされて教育されてしまう。

「そうではない」と思っていることも、そのうち「そうかもしれない」と思わせる力がある。

たとえば「命を守る行動をしてください」という言葉。

最近やたらに耳にするが、わかったようでわからない。

決して具体的でなく、脅すだけの言葉だが、否定のしようがない。

「たしかにそうだ」とうなずくしかない言葉である。

こうしたイエスセットをテレビが流すと、テレビを疑っていても国民は黙って納得してしまうのである。

テレビはすたれるというより、むしろSNSと協調して効果を拡大しているかもしれない。

デマは弱い者いじめ


デマの目的は、国であれば「国民を操作・誘導したい」、テレビであれば「視聴率のため発信したい」、 SNS は「自己主張したい」となる。

コロナ騒動でもわかるが、つまりデマは弱い者いじめである。

だれかを攻撃することでうっぷんを晴らすとか、利権を得たりしたいのである。

特に、コロナでは飲食関係に対しては自粛や営業制限が尋常ではなかった。

この状況では、どれだけ商売を一生懸命やろうとしてもうまくいかないだろう。

たまたま「感染者がでた」という店舗を、放射能の保護服を着た役人を、テレビカメラが突入の映像を送る。

完全にいじめを感じる。

完全につぶしにかかっているからだ。

いじめられっ子がいれば、いじめっ子がいる。

いじめられっ子が不利な分、いじめっ子は有利になる。

いじめっ子といえば、産業ならIT系・ネット関係の業種かもしれない。

直接いじめているわけではないが、ここまで巨大な存在になると、国もテレビもいじめっ子からしかお金がもらえないので、ここを有利に進めている。

コロナ騒動では益々需要は高まり、さらに有利になっている。

自宅待機でお店もホテルも電車も全部やめにして、オンライン・キャッシュレスも利用があがっているからだ。

ここぞとばかりに調子に乗って、いじめっ子がうまくいくように政策を押し続けている。

政治家やテレビも金蔓 にするために必死である。

デマがデマを生み、拡散していくのはこういった理由もある。

既存業種はどうするか?


それでもいじめられっ子の既存業種も生き残らないといけない。

どうすればいいのか?

一般的には公庫系の借り入れで、とりあえずお金の都合はついた、しかし、まだ、売り上げは伸び悩む。

このままだとすぐに資金繰りは厳しくなる。

数年すれば据え置きされた返済も始まる。

なんとか今のうちに体制を整えなければ。

焦る、自分を見失う、読みを見間違える、といったことになる。

こんなときは奇を狙ってはいけない。

あと、流行りに乗りすぎてもいけない。

「飲食店は当分だめだ」と、あっさり損切して、店をたたむ選択肢もあるが、そうそう簡単に鞍替えはできないものである。

無理して続けて家賃などの垂れ流しで経費倒れが怖くても、あと少しやることはやりたい。

落ち着いて行動したい。

たとえば、ラーメン屋が「お客が来ないから」と言って、主軸をテイクアウトできるメニューに変えてはいけない。

ラーメンで評判を得ていた店なら、餃子やチャーハンは主役ではない。

ラーメンと同等にうまいものをつくることができるならいいが、「しょうがないからやる」というのはいただけない。

テイクアウトの需要は一時のことだろう。

もし、この先続いたとしてもラーメン屋が対応できるものではない。

それより「さらにうまいラーメンにするために」「さらに安心できる店にするためには」と本業をさらに磨きを上げた方がいい。

そして、できる限りに常連客を呼び込む「もう、飲食店には絶対いかない」と決めている顧客がどの程度いるだろう?

常連客なら「コロナが薄まれば一番にラーメンを食いたい」という人の方が多いだろう。

デマにながされながらも常連客は「この状況なら大丈夫だろう」「感染対策もこのぐらいでいい」と自分なりの着地点を見つけようとするはずである。

安心して来店してもらえる対策をきちんと伝えることが大切である。

これまでよりさらにうまいラーメンで、店の掃除が行き届き、テーブルが清潔で消毒が充実していることは来店する動機になる。

そうなるために本業を磨いた方がいいのだ。

餃子のテイクアウト店になって「ラーメンはないのかよ。この店も終わったな」といわれないように。


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