こんにちは。森下です。
さて、今回は「 時代にあった企業の特徴づくり 後編 パート1」についてお話しします。
新しいアイデアが広がらない理由
さて、前回いった「時代にあった企業の特徴づくり」であるが、リフォーム業界においてはどうなるか?現在リフォーム業界では新たなる提案が多くある。
「住宅リノベ」「マンションリノベ」「賃貸一括リノベ」「民泊ホテルリノベ」「中古流通リフォーム」「買い取り再販リフォーム」「空き屋利用リフォーム」「AI ホームオートメーション」
と次々とアイデアが生まれている。
しかし、次なる柱として軌道にのったものが現れてこないのが現状である。
不動産と関連したリフォームも全国的に賑わしたが、都心部を中心にうまくいくケースも多いが地方ではいいとは言えない。
なぜ、いまいちこうしたアイデアが広がらないのか。
おそらく時代や消費者の変化に合わせているのでなく、変化を予測した企業側の独りよがりになっているからかもしれない。
ただ、予測ははずれてはいない。
前に「流行や常識を作り出すのは難しい」といったが、それであろう。
基本である「広く情報を露出する」といったことはできているのだが、その他大勢でやっている感があって「個々の企業の特徴やよさ」を認識させるところまでいっていないのではないか。
いくら情報を出し続けても消費者が動かなければ流行にはならない。
個々の企業の集客や契約を上げなければならないのだ。
発信している情報にあった、その企業なりの落とし込みが不足している。
「なるほどそれはいい」とうなずける我社特有のメリットづくりが不足しているのである。
世間に情報が浸透すれば流行となり需要があがるわけではない。
そのテーマでそれぞれの企業が集客と契約を成功させなければ流行とはならないのだ。
ここでは、それをどうやればいいのかを考えていきたい。
リノベーションを考える
たとえば「リノベーション」ならどうだろう。
最近定着しつつあるリフォームの新しいカテゴリー。
「リノベーション」も住宅やマンションだけでなく、他の建物、部位や場所、考え方までいろいろである。
しかし一般的には大掛かりなリフォームを言うことが多い。
しかし、それはこれまでのリフォームとはどう違うのであろうか?
まず、ネーミングを「リフォーム」でなく「リノベーション」に変えたという実績は大きい。
同じものでもネームによって流行が変わることはある。
かつてアメリカでリズム&ブルースをロックン・ロール(当時「性交」を意味した)という名前に変えたことで、商業ベースで大成功をおさめた経緯がある。
「リノベーション」というだけで、リフォームより近未来的で価値があるような感じによって単純に新しい需要づくりにはなっているのではないか。
しかし、「リノベーション」のメリットを理解している人は多くない。
住宅だと一般的には「建て替えより安い」「税金が節約」「減築しなくともいい」といったことが上げられる。
しかし、これだけで「なるほどそれはいい」と消費者がうなずくであろうか。
もし、うなずいたとしても、それだけで我社に「リノベーション下さい」と言ってくるであろうか?
そんな簡単なものではないだろう。
もっとメリットを追求しなければならない。
新たなる提案であればあるほど、ここを丁寧にやるべきである。
決定的なメリット
単に情報を発信するだけでなく発信した広告などをみて「この会社、結構いいかも・・・」と軽く言ってもらえるにはどうしたらいいか。
流行を体験するのに相応しい企業だと認識してもらえるにはどうしたらいいか。
それには、もっと現在の消費者の考えにあった決定的なメリットがなければならないのだ。
まず、最初にやることは「リノベーション」の一般的なメリットの抽出であろう。
先ほどいった「建て替えより安い・・・」といったようなこと。
これはインターネットで検索でもすればいくつか出てくる。
それに我社としての特徴を付け加えていくのがいい。
企業の特徴を上げてみると以下の通りになる。
「スピード」「地元密着」「地元で 30 年」「職人がいい」「営業マンがいい」「アットホームである」「OB と関係がいい」「毎月イベントしている」「ニ ュースレターを送っている」「販工一体営業」「営業マンが直接作業する」「耐震が得意」「デザインが得意」「家具や家電を売っている」「落ち着いたショールーム」「中間マージンなしで仕入れ」「職人を抱えている」など。
これらを付け加えることで「リノベーション」のメリットをさらに我社流に上げることができる。
既存との差別化
また、決定的なメリットは「今よりさらによくなる」という進化していることを伝える事も含まれる。
つまり、既存商品(自社、他社とも)との差別化である。
たとえば「今ある全面改装リフォームよりリノベーションはどれだけ進化して、どれだけいいものか」ということを丁寧に伝えなければならない。
我社への反響を増やすなら、企業の特徴をおりまぜて、我社が正当化されるように説明しなければならない。
「リフォームよりリノベーションがいい」という理由には正解はない。
我社なりの考えをまとめ書くことからはじめるべきである。
こうした進化は一般的な事だけでなく、個々の消費者にスポットをあてたアプローチも必要であろう。
「リノベーションはこれまでのリフォームにない。
それは顧客であるあなた自身の価値観や趣味にどれだけあったものか」と企業なりの考えを伝えていくのである。
個々が自分勝手に生きていく時代になりつつあることにあわせていく。
ライティングは難しいが、社長なりにターゲットを絞った人を1人頭において、その人に伝える文章として書いていくのがコツである。
そして、書いたメッセージは、何度も読み直し確認しなければならない。
その時には「世間の話題に対応しているのか?」「いま、世間で問題だと言われていることへの解決策になっているのか?」という観点を忘れてはいけない。
そして、そこで発信したメッセージを、今後我社では「それを貫けるものであるのか?」と確認していくのである。
こういった作業を行うことで、今後の企業方針や目標・目的などがまとまってくるはずである。
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