リフォーム会社の「ロープライス戦略」は正しいのか? パート1

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

 

暑かった夏もピークが過ぎ、過ごしやすい季節がやってきた。

 

この季節になるとやってくるのが台風だが、これについて興味深いお話を聞いたので、お伝えしたい。

 

今年は5月時点で台風が発生しておらず、さらに、5月まで台風が発生していない年は過去65年の内5回しかないそうだ。

 

そんな発生回数が少ない年だが、ここまで少ないとなると、これから集中的に発生してもおかしくはない。

 

備えあれば憂いなし。
気を付けたいところである。

 

 

 

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リフォーム屋選びに迷う時代


2015年の「アマゾンのリフォーム商品取扱」を皮切りに、インターネットで食っている業界が次々とリフォームに参入してきた。

 

既に多数の顧客リストをもっている企業であれば、そこへリフォームを売ろうという発想は当たり前で、今後はリフォーム業界の戦いが激化するのは安易に想像できる。
困ったものだ。

 

ただ、この景色は、まるでカードのポイント合戦のようだ。
楽天が火付け役かもしれないが一気にポイント需要が世の中に普及した。
しかし、いまでは一体どこのポイントがトクなのか分からなくなってしまった。プリベイドカード、クレジットカード、百貨店やショップの会員カード。

 

どのカードも同じようなポイント特典になってしまったからだ。
そのうちリフォームも同じような現象になるだろう。

 

「どの業者でやるのがトクなのかわからん」といった感じだ。
ゲーム業界からもグリーをはじめリフォームに参入してきた。

 

実店舗では、まさかのドンキホーテの参入。こんなライバルが多すぎる業界はどうだろう。
リフォーム需要はあがると予測する専門家は多いが供給過多な傾向であるのは間違いない。

 

こんな時こそ、ぶれない方針立てが大切となるが、さて、あなたの会社ではいかがであろうか?

 

 

 

新規参入者はロープライス戦略?


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リフォームは相変わらずの価格競争業界である。
いろいろなロープライス戦略が目立つが、とくに新規参入に目立つ。

 

これまで既存リフォーム会社でも、水漏れ、畳やふすま、便利屋といった安くて気軽な入り口を設ける企業が多かった。
その流れがあってか新規参入組は、器機の取り換えや限られた部位での工事とロープライス工事が目につく。

 

また、買ってきた器機を取り付けるだけや、DIYなど顧客が手製で行うリフォームの手伝いなど、お金をかけないリフォームを打ち出すところが多い。
ただ、この動きで、新規だけでなく既存組もこれまでのリフォーム受注のスタイルをもっと簡単にして、単価を下げてでも受注量を増やそうと方向転換するショップも増えた。

 

店のコンセプトを変えて、手軽なリフォーム会社に変える店もある。
大手フランチャイルズは全面改装など大型リフォームを求める動きとは対極的に、多くの庶民をターゲットにした戦略に出ているのだ。

 

さて、この戦略はうまくいくのであろうか?

 

 

 

苦労や傷みが理解できるか?


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たしかに、この10年で多くの家庭の所得は下がった。
できるだけお金を使いたくないと思っているだろうから、この戦略は間違ってはいないであろう。

 

しかし、いまロープライスを実施している企業がどれだけ、そのニーズを把握しているのかは疑問である。
どれだけ所得の低い家庭の苦労を分かった上でリフォームを売ろうとしているのだろう?彼らが、ここ数年でどれだけ家計を削っているのか、どれだけ傷みを感じているか、理解できているのか。

 

かなり経営に困っているリフォーム会社ならまだしも、ある程度順調にいっている会社の社長やスタッフにその人たちが分かるかどうかは疑問である。
「とにかく安いモノを売れば競争に勝てる」といった売り手のスケベ根性でうまくいくとは思えない。

 

こまった状況の庶民であっても、彼らが、なにを見てなにを聞いているのか。これからどうなりたいのか。
単にスケベ根性だけでは彼らには売れない。

 

どんな状況でも、前向きな気持ちに寄り添うことができる会社が、戦いが激化しても勝ち続けるリフォーム会社になれるのだと考える。

 

 

 

ライフスタイルと関係性


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我々は庶民の所得に合わせる商品を持つより、何処までいってもやらなければならないことは、ライフスタイルの提案と関係性作りでしかない。
多くの企業が流行のように動き回ることにのってはいけない。
スケベ根性には限界があって、時代を見据えた原理原則でしか継続できないのである。

 

少ない所得でも、どう生きていくのがいいのか?なにを選び、どう自分らしく生きていくのがいいのか?そういった独自のライフスタイルをリフォームの専門家に導いてもらいたいはずである。

 

また、インターネットが浸透すればするほど人間関係が希薄になり、より身近な関係性を信頼する時代になる。
コンビニが玄関先で商売するといったことに代表されるが、直接にリアルに交流する頻度の高さが、次の購買意欲の高さにつながるのである。

 

リフォームを、売る商品やサービスの特徴などで選別させることに躍起になってはいけない。
あせらず、ライフスタイルの提案や関係性を深めることに特化すべきである。

 

 

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