あたるチラシのつくり方 後編

森下 吉伸

当たるチラシを作るための姿勢とは?


では、自力で当たるチラシを作り上げられるために、必要な姿勢を言います。

それは、日頃から、お客さまが心で何を思っているのかを、表情から読み取るという訓練です。

難しそうに聞こえますが、あなたのような勉強熱心な人ならスグにできます。

もちろん、もうできているかもしれませんが、念のために、ポイントを書いてみます。

お客様は嘘をつくもの


私は、社内で、いつも言っていることは、お客様は嘘をつくものだということです。

本当はキッチンもお風呂も全部リフォームしたいのに、来店された時の質問では、「ちょっと、トイレの便器を交換したい」と言ったりするのです。

また、「給湯器を替えたいのだけど」とか「壁紙を張替えたくて」とかいうのです。

でも当たり前ですよね。

どこの馬の骨だかわからない会社に、いきなり何百万円もするリフォームを全部依頼するわけありません。

もし間違いがあっても最低限な損害で済むくらいの安全を見越して、小さいことから試してみて、「便器の交換・・」という嘘は無理もありません。

これは嘘といえるかどうかはわかりませんが、それ以外にもあきらかな嘘もあります。

よくあるのが、相見積の結果、「他社でやる」と言われたとき。

「なぜ、うちの会社で、契約されないのですか?」といった質問に、「他社のほうが安かったから」との説明です。

だいたいがその言葉で断られますが、でも、ほんとうは、それ以外の理由のほうが断然多いのです。

私の経験上、一番多い断りの理由は、単に営業マンが嫌いなだけです。

「あなたみたいな人から買いたくない」といったことがダントツだと思うのです。

でも、そういったことを面とむかって言えないので、安さだというのです。

これは、こちらに対して気遣いがある嘘だといえますが。

お客様のホンネを見破るポイント


こういったことを考えても、お客さまは、いつも嘘をついているということがわかります。

正直に話しているようですが、絶えず、あちこちに嘘をちりばめています。

なので、表面的に話していることを真に受けてはいけないのです。

それが、顧客の心理だと思うと、まったく外したチラシを作ってしまうのです。

なので、お客さまはホンネでなにを思っているかを、日頃から見破らないといけないのです。

質問をして、その返事を信用するのではなくて、その時に反応した、お客さまの表情から、何を考えているかを連想することに神経を集中するのです。

そうすれば、タテマエではなくホンネが見えてくるのです。

簡単なことで言うと

・質問に対して眉が釣り上がる・・・いくら口ではいいこと言っても、むかっとしたということ。

この手のちょっとした怒りは、最終的に契約をしてくれないケースが多い。

・会話中に腕を組まれる・・・面白くない、拒否されているといったしぐさ。

怒りぎみな態度になるケースが多く、視線を外されるなどの状況になります。

・鼻に指を触れる・・・こちらの話に乗っていないといったサイン。

また、鼻に指をやるときには、断りや、迷い、嘘をついているといったこともあります。

・目のまばたきが多くなる・・・あせっているので、だいたいは断りたいと思っているのです。

こうなっているのに、調子よく話していると、嫌われて契約は無理です。

・耳のあたりの髪をかき上げる・・信じていない。

疑っているというサイン。

・口を閉じた微笑・・・いつ断ろうかなと探っている。

かなり最終的な決断をしたタイミングになっているので、これ以上は押すのは無理です。

まず顔の表情をたしかめる


これは、単なる一部ですが、こういったしぐさを人は、タテマエとは裏腹に心の中で思っているのです。

こういった、心理学的な話だけでなくとも、これまでの人生をふりかえっただけでも、わかることは多いはずです。

楽しそうな顔、悲しそうな顔だけでもわかるでしょうし、微妙に変わった顔色とか、話す態度、目の輝き、鼻息、口の動きなど、思いだしただけでも、かなりあるはずです。

人は、言葉やジェスチャーより、その何倍も顔の表情で、心がわかるといいます。

なので、表情から感じる心理を、何よりも優先させることが確かなのです。

そうやって、お客さまの心理を、というより、お客さまのホンネを少しずつ理解していき、実際に反応を目にした内容をチラシに掲載させるのがベストです。

自分で当たるチラシを作れるというのは、お客さまがホンネで反応できるものがなにかを見分けられるセンスなのです。

どうであれ、どんな商売を成功させるにも、お客さまの心理を読みとることが重要なので、ここは一生我々が外せないポイントなのです。


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