「メンタリングセールス」を構築する パート1

森下 吉伸

こんにちは森下です。

 

先週の終わりにかけてぐっと冷え込んできた。
全国的にも厳しい寒波がやってきているようだ。

 

少し前までは冬と言っても、例年に比べて暖かく感じられ、油断していただけにより一層寒さを感じる。
この時期の体調管理には特に気を付けたい。

 

さて、本日は現場で顧客と相対し、セールスを行う際の「セールススキル」について、必ず役に立つ方法をお伝えしたい。

 

 

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これまでのリフォームセールス


リフォームセールスで契約率をあげるポイントは、ひたすら顧客の話を傾聴することだといわれる。
ペーシングによって相手を安心させ、適切な質問を繰り返すことで、顧客は自分が思っていることがはき出せる。

 

最終的に「このセールスマンは私を分かってくれている」というイメージが高まり、契約にいたる可能性が高くなるのだ。

 

このとき、ヒアリングを成功させるために、私はセールスマンに「顧客はウソをついている」という概念をもたせている。
とにかく、うわべで言っていることを信じてはいけない。

 

「なぜ?」「どうして?」の質問を繰り返し、隠しているホンネに近づかなければ契約には至らないとした。
「顧客はウソつき」とは乱暴ないい方だが、手っ取り早くセールスマンに理解できるだろうと考えてのことだ。

 

だいたい、世にいるリフォームセールスマンは、うわべだけを聞き取ってプランをつくり、見積を作る人がほとんどなので、ホンネを深掘りしていく手法は、それだけで勝てる可能性が高くなる。
細かい話を聞くことで信頼関係も高まるし、正確な情報が読み取れるので、丁寧にやったものが勝てるに決まっているのだ。

 

しかし、ただ丁寧にさえ聞き取ればいいと言うことではない。
聞き取り方を工夫し、効率よくすることで契約率はさらに高くなる。
私は、そのやり方を「1億円プレーヤー育成塾」で詳細に教えているが、ここでは、ベストな顧客対応の考え方に触れてみたい。

 

 

 

メンタリングを取り入れる


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丁寧に聞き取ればいいというものでないといった。
それだけでは限界がくる。

 

上手な聞き取り方のポイントを知らないとやがて契約率は頭打ちになる。
しかし、多くのセールスマンは、そのポイントを知ろうとはしない。
そんなものを知らなくとも、簡単に契約書に捺印してくれる顧客ばかりに目が行くからだ。

 

たしかに、その顧客の方が簡単だからしょうがない。
しかし、そういった顧客の数は全体の半分もいないだろう。

 

ましてや大型リフォームを希望する顧客になればなるほど減ってくる。
つまり、いい顧客ほど上手な聞き取りが必要になる。

 

そして、上手な聞き取りの基本は「いかに顧客に信頼感を与えるか?」ということにつきる。

 

では、どういうスキルをセールスマンがつければ信頼感が上がるのかというと、その1つにメンタリングスキルがある。
メンタリングをとりいれることで、いまより早く、高確率で契約を取ることができる。

 

しかも、メンタリングは継続性のあるアプローチなので、リフォーム業にとって必要な「繰り返し仕事の依頼がもらえる」ということにも効果があるのだ。

 

*ここでいうメンタリングとは、リフォームの知識や経験の豊かなプロが、リフォームに詳しくない未熟なユーザーに対して、リフォームの成功に導けるように支援を行うこと。ユーザーの問題点や、本当にやりたいことなどを気づかせ、「ユーザーが希望・期待するリフォーム」の実現だけでなく、家族が仲良く生活できるよう心理・社会的な側面の支援行動を意味します。

 

 

 

メンタリングのポイントは「焦点化」「直面化」


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メンタリングを取り入れることによって、顧客から、いち早く信頼を得られることができる。
イエスセット、ペーシングと合わせて、タイミングのいいリフレーミングを行うことになるので、話がどんどん深入りしていく。

 

相手の話し方、しぐさ、顔色、声のトーン、話の内容によって、こちらが随時反応していくので、言葉ではない連帯感がうまれる。

 

また、メンタリングによって、実際に競合他社に勝てる理由は、「焦点化」「直面化」といったアプローチが大きい。
この2つによって、顧客は自分自身でも気づかなかった「本心」に気づくからだ。

 

本心がまとまると、自分に余裕が出て来る。
その結果、いままで自分の希望や期待だけを中心に考えていたことが、家族目線、将来目線で、リフォームを作り上げようとする。

 

家族の中で、話が実にスムーズに流れるのだ。
契約直前に家族の反対があって「待った」が掛かってしまったとよく聞くが、こういうことがなくなる。

 

それに「焦点化」「直面化」という手法は、顧客を本気にさせる。
そもそもリフォームは、出来上がらないとどうなるか分からないもの。

 

つまり、顧客にとっては危険がある。
よって、たえず、工事業者への不安がある。「ちゃんと打ち合わせ通りに工事をしてくれるのか?」「手抜きのない工事をしてくれるのか?」「完成したできばえはいいのか?」といった心配が出て来る。

 

そのことを考えると、不安だけが先行して、リフォームをやろうとするモチベーションが落ちてくる。
そして、契約を躊躇してしまうのだ。

 

なんとかしないといけない。

 

そういったとき、だいたいの競合他社は顧客のやる気を戻すため、キレイな提案ボードや、安い見積書で仕掛けてくる。
それでもうまくいくこともある。

 

しかし、もっと顧客の不安をとりのぞき、気持ちの整理をしてあげた方が得策なのだ。それには、顧客が抱える希望、期待、問題点などを浮き彫りにし、焦点化させたほうがいい。
そこで得た「気づき」に対する不安の解消は大きいだろう。

 

このことが「あなたの会社に決めた」と意志決定させることに大きく貢献するのである。

 

 

 

メンタリングをセールスにどう入れるか?


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では、「焦点化」「直面化」させるには、具体的にはどうすればいいのか?という事になる。
どうやれば、そうなってくれるのか?

 

それは難しく考える事はない。
簡単にやればいい。

 

ひと言でいえば、顧客の頭のなかにあるものをどんどん出してもらうといった作業をしてもらう。
そして、自分から出た発言を一つ一つ確かめてもらうのだ。

 

日頃、深く考えていないことが多いだろうから、どんどん考えてもらう。
そして、自分自身で考えをまとめてもらうのだ。

 

そこに必要なものは、こちらの適切な質問となる。
その質問も決して難しくない。

 

基本は「なんで?どうして?」という質問となる。
そして、顧客から絞り出された発言を、さらに質問を重ね、深く心の奥に入り込んでいく。

 

顧客自身に対してたえず「どうなりたいのか?」「なにを捨て、なにを得たいのか?」「変化したいことはなんなのか?」と適時質問し、顧客の考えや立場・状況などを明確にさせ認知させる。
そして、他の誰とも味わったことのない、深い世界での情報を共有することになる。

 

このやりとりで、顧客は「親身に対応してくれている」「正しい方向へ導いてくれている」という感覚がセールスマンにわき、深い信頼感につながっていく。
そのことは、後に最高のペーシングになり、顧客の親和欲求を満たしてくれることにもなるのだ。

 

 

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