人間力をあげる パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。
 
前回の記事では人をまとめ、人を動かし、人を教育できる人間力についてお伝えした。また、人間力を上げるには、怒りの解消することがとても重要だ。
 
今回はその怒りをどうコントロールし、自分自身を高めていくかを提案していこうと思う。
 

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前提を変える


怒りに導かないことは、あらかじめ自分に認識させると言う手もある。
 
どう言うことかというと、「こういう理由だから、私は怒ってもいいのだ」という自分のなかで正当性を持っている人が多い。
なので、その前提を変えておくのだ。怒ってもいい理由というのはないのだ。
自分が怒ってもいい、怒りを持っていい、ということなどない。怒りは自分を不幸にし、廻りを不幸にする。決していいものではない。
 
よって、自分の怒りは、相手を責めるのでなく、自分を律する物なのだ、と前提をおかなくてはならない。
 
「人は怒りをもつ正当性はなにもない」「怒ってもいいということはあり得ない」という言葉を、常に口癖にするのもいいことだ。
自分の固定観念をくつがえすのは難しいが、絶対に治らないわけではない。新たな習慣を作ることで、変えることも出来る。
 
そのためには練習が必要となる。プロゴルファーが、何度も自分のビデオをみて、フォームを見直す。何年もかけてクセのついたフォームを直す。最初は、治らなくともそのうち治ってくるのだ。
それと同じで、言葉は何度もいうことで、自分の前提は変わってくる。
 
また、自分が正しい、という前提もいらない。
どれだけ謙虚に見せていても、裏では「自分こそは正しくて、他の人は間違っている」と思っている。親であれば子供に、上司であれば部下に、そのことを前提に話をする。そして、怒りが生まれる。自分が正しいのに、それに従わないのはなにごとだ!と言うところだろう。
自分を正当性する心が、怒りを生む要因の1つになっているのだ。

 

もっと謙虚になる


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つまり、中途半端な謙虚さは、逆に対極な自分を作り上げてしまう。
 
なので、もっと謙虚になるべきだ。ただ、謙虚というのは、「自分は未熟だ」ということにほかない。
自分に自信を持ち、自分のスタンスを上げて、「自分は誰よりもすばらしい!」と思うことで成功につなげようとする人もいる。また、実際に、成功した経営者の話を聞くと、そうしてうまくいったと言う人もいる。
 
しかし、その人がすべて、自己実現ができているのか、また、廻りとの関係が良い関係でやれているのかというと、そうでもない人が多い。
ビジネスでは成功したが、自己実現はしていない。ビジネスではうまくいったが、家族とはバラバラ、従業員とは距離がある。
こういった人が少なくない。
 
つまり、自分は完璧だと思う心は、うまくいくこともあるが、多くは、人間関係などに、不快感があり、怒りが出て来るということになるのだ。
だから、ビジネスで成功したから自己実現も果たしたかというと、そうでないということになる。
 
なので、自分は未熟だという謙虚さがある方が、廻りともWINWINが成立し、あとあと自分の人生を納得感のあるものにする。

 

さらに、深い・怒りを抑えるコツ


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こうしてみると、不快を持たない、怒りを持たない、ということは、自分の行動、考え方で、やれるということがお分かりいただいただろう。
もうすこし、感情をコントロールするということで、不快、怒りを抑えるコツを教えよう。
 
言葉は不完全なもの、ということを再確認することもいい。
誤解、行き違い、争い、怒り、というのは、きっかけは言葉の使い方によることが多い。言葉は、よく考えて使うべきだということだ。
 
そのお手本となるのは、過去の聖人たちの言葉は参考になる。釈迦がいった言葉、キリストがいった言葉。
これらを読み直すと実に上手に言葉を選んでいると分かる。
 
いまは、インターネットの普及によって、言葉の使い方がめちゃくちゃになっている。結論だけを相手に伝えればそれでいい、という間違いが常識化している。
しかし、本当は、相手が分かりやすいように、相手が傷つかないように、言葉を選ぶと言うことはとても重要なのだ。
また、言葉自体を吟味すると言うことと合わせて、どう伝えているかも重要となる。
 
いくら良い言葉をしゃべっても、言っている本人が、本心でいっているかどうかは、聞いている方からすると、とても大切になる。
なにを伝えるか、ではなく、どう伝えるか?というのが大切なのである。

 

深い・怒りを抑える具体的な行動


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それでは、不快、怒り、が出てこないようにすることを、最後に簡単にまとめてみる。
 
・その場を離れる感情は一瞬だ、と先ほど言ったが、怒りも一瞬だが、喜びも一瞬なのだ。
 
一瞬にして感情は変わる。
そういった状況を作る為に、問題の場面、場所から、離れることがある。気分転換という意味もあるし、余計なことをながながと続けないと言うことにもなる。
悪いことを一瞬でなくするには、その場から離れるというのは、簡単であるが、効果のある方法である。
 
・問題を逆転発想するピンチをチャンスにする、というのが逆転発想の1つだが、そこまで極端な物でなくとも、問題を問題だととらえないことはいい。
 
まず、「問題を問題とおもわない。よりよくなる為の試練だと思う」と言う手もある。
会社のなかで、不満があちこちから出て来るとする。管理者にすると、それはいやな出来事だろう。しかし、それらを聞いて、組織の問題が分かることもある。
となると、たんなる不平不満を聞いている上司でなく、組織をどう変えればいいのか?と思う上司のアイデアになると考えると、それほどイヤでもないだろう。そうやって、おなじことでも、ストレスを減らし、不快・怒りが大きくならないようにするのだ。
 
・希望を持つ月並みなことだが、希望を持つことはいい。
 
こうあって欲しい!こういうことを望んでいる!将来、こういう明るいことがしたい!など、希望を沢山持つことだ。
ネガティブな考えは、自分をネガティブにしてしまう。
 
そして、希望は自分をウキウキさせる。
脳は活性化し、体は良好であろう。そして、廻りに希望を与えることになる。不快、怒りの基になるものをはねのけることになる。

 

怒りの解消が人間力をあげる


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さあ、いかがだったろうか?
 
不快、怒りについて目をつけてみた。
そして、だれにでもあるこの感情は、上手に制御することで、人生を成功させるし、運や健康をよくすることがお分かりいただけただろう。
 
また、そうならないためのコツも理解できたのではないか?
最後にまとめるとしたら、不快にならない、怒りを持たないと言うことへの挑戦は、人間力を高める挑戦である。
 
もっといえば、豊かな人生に対する挑戦である。
 
たしかに、難しいことが多い。理屈ではそのとおりだが、実際はできない・・・と思われたかもしれない。
しかし、幸福とは簡単ではない。難しいものであるとは分かっていただきたい。来年からは、生やさしい時代ではない。ライバルとは戦わないといけない。
 
しかし、社内で戦うことは必要ないのだ。しっかりと団結して戦かわなければいけない。
怒りという物が、どれだけ自分の人生の中で、邪魔になっているのかを、もっと冷静に考えてほしい。怒りがあることで、自爆するとか、有利を不利に変えている事実を。
 
人生は、つまるところ「戦うか、逃げるか」なのだ。となると、経営者は戦うしかない、となる。戦うには武器がいるし、仲間もいる。
だからこそ、いつも冷静で余裕のある立場でいなければならない。
 
また、仲間から頼りにされ、指示される人でなくてはいけないのだ。
最初は、お金で動いても、最終的には経営者の人間力がどうかということが、重要になる。
 
今回書いた、不快・怒りについては、簡単に片付く話でもないし、奥が深いだろう。しかし、大変でも、それをやるかやらないか、につきるだろう。少しずつでも怒りの解消を実行してほしい。

 
 
 
 
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