変化する組織に必要なリーダー パート1

森下 吉伸

こんにちは。森下です。
5月に入りましたが、4月はコロナウィルスの影響で、学校や職場など自粛されていたと思います。
人は人と関わらない生活が長いと、少し気持ち的にもしんどくなるかと思いますが、前向きにいきたいと思います。

さて、今回は「変化する組織に必要なリーダー パート1」についてお話しします。実は約4年前に記事にした内容ですが、今一度とりあげたいと思います。

変化はおそれるものではない


組織はいつも変化をするものだ。たとえば、人員が増えたり減ったり。
部下によっては役職が変わるとか、給与が下がるとか上がるとか。中には、経営者が交代することもあろう。
また、会社の運営が変わることもある。
主力商品が変わるとか、販売方法やサービス内容が変わるとか。いろいろである。
変化するきっかけも、社長の思いつきであれば、時代の流れや市場の変化によってやむを得ず変わることもある。
どうであれ、変化はやってくるものだ。

ただ、言えるのは、変化はめんどうかもしれないが、恐れるに足りない。
極力避けたい気持ちはわかるが、変化は単に成長するタイミングがきたという知らせなのだ。
受け入れるしかない。
よって、「また、一からやり直さなければならない」と頭を抱える事はない。
簡単に考えるしかないのだ。

もともとおかしいことはやり直さなければならない。
やり直すタイミングが今だ、と言われているだけだ。
よって、変化は「立ち向かう」というより「後押しされる」という感じでやってくるのである。
 

社長の役割は危機管理



ということは、変化がおきるときは、やり直すタイミングがせまっているということになる。
ただ、この手の忠告は、いきなりでないほうがいい。
ある程度、準備をしたうえで挑みたいものである。よって、ある程度、変化がおきるタイミングというのは予測しておきたいということになる。
そして、その時期を予測するのが社長の仕事ではないか?と私はいつもそう考えている。
事前に情報を収集して変化がおきる時期を予測し、その時に「どう備えるか」ということを考えておくことが仕事だと思っておくことだ。
たとえば、最近では「消費税増税」という世の中の動きをよく取り上げる。
増税が市場に影響を与えるのは事実である。
実際に、リフォーム業界も増税前の駆け込み顧客が多く、どの会社も恩恵をこうむっただろう。
しかし、この状況にどのくらいのリフォーム会社の経営者が備えていたか。
「工事繁忙期をどう過ごすか?」ということだけでなく、「増税後の対策をどうするか?」ということも、あまり気にしていない経営者も多い。
たぶん、過去、3%→5%にアップしたときの経験が「あまり商売に影響しなかった」とあれば関心が薄くなるのはわかる。
しかし、世の中は当時と同じではない。
だったら、今回の増税によって変化が訪れるかもしれないと、社長は考えなければならない。
 

どんな状況にも備える



「増税後、ひょっとしたら危機があるかもしれない」ただでさえ、駆け込み受注によって、夏前の受注が前倒しになっているのである。
一瞬、市場に購買者の数が減るのだから受注の危機がくると考えておいた方がいい。
問題は、そのときどう挽回するかでなく、その状況にどう耐えなければいけないか、ということが重要なのだ。
どんな状況も乗り越えられる備えが必要なのだ。売れない時は、どうやっても売れないものだ。
自社が悪いと言うより、世の中の流れによってそうなっているのなら、むきになって手を打つ必要はない。
売れない時は、どうしようもないので、耐える方法を考えた方がいい。

中には、将来を予測してくるものもいるが、我々は「将来はこうなる」という無責任な占いに左右されてはいけない。
将来どうなるかは、とどのつまり誰にも予測はできないものなのだ。
そうであれば、ダメだったときのリスクを考えて欲しい。
最悪のケースにも耐えられる手を打っておくことでいい。
「うまくいけばラッキー」でいいのだ。そうして、今年は様子をみながら手立てを打っていくことをオススメしたい。
 

次のリーダー育成が必要



こういうと消極的な感がしないでもないが、今年はリフォーム業界自体に変化が訪れるかもしれないので、慎重にならざろう得ない。
変化は時代のタイミングによって余儀なくされるもので、我々がどうこうできない。
「売れるか売れないか」ということも自社の頑張りもあるが、時代毎の市場の動きによって大きく左右される。
ならば、変化がおきるタイミングを予知し、それにあった準備をしておかなければならない。
では、どんな準備かというと、いまこそ部下の育成である。
しかも、次のリーダーになってくれるような部下の育成。

なぜなら、変化の時に必ずあるのが人員の移動である。
まず、やめていく部下がでてくる。
これは社内の善し悪しも関係するが、どんなにいい会社であっても変化がくるとやめていく社員がでてくる。
人間はだれもが自分勝手である。
どれだけ信頼しても裏切りはある。
部下も人間である以上、これはしょうがないことである。
なので、必然的に、新しい部下の採用、いまいる部下から新しいリーダーづくりの試みや、部署の移動や役割替えなどがおきてくる。
そこでもっとも大切なのが新しいリーダーを作り出すことになる。
 

新しいリーダーの作り方



では、ここからは、どうやって新しくリーダーをつくりだせばいいのか考えていきたい。
あなたの会社では、すでに次のリーダーにふさわしい部下がいるかもしれない。
いや、もう決めているかもしれない。
しかし、決めきれない一面もあるのではないか?
それはたぶんリーダーにするには物足りないところがあるからではないか。
それがないのなら変化しなければならないタイミングに後押しされることなく、もっと前にリーダーになっていたはずだからだ。
よって、新しいリーダーを作るときには「物足りないところがある」が前提となる。
反対に「いいところを重点的に育成する」ことが重要になるのだ。

昔から、人を成長させる方法として「得意を伸ばす」というものがある。
これをリーダーづくりにも応用するのだが、これが言うほど簡単にできるワケではない。
なぜなら、社長というものは、部下のいい所より悪い所に気がとらわれてしまうからだ。
少しでも悪い所があると、それだけで8割方の評価を決めてしまうようなことがなくもない。
それだとリーダー育成は難しいので気持ちの切り替えが必要となる。
いいところに注目して、そこからでる成果に期待すべきである。
以前、「1点突破全面展開」というセールス法があったが、これはリーダー育成にも当てはまる。
 

理解しておくべきリーダーの心得



まず、リーダー育成は「得意を伸ばす」が前提だといった。
そのことで自信をつけさせることが大切なのだ。
そして、社長も評価ができやすいように。
ほめて伸ばすという方法ができるからだ。
しかし、これだけでは不十分である。
なぜならリーダーは人として尊敬できるような「人間力」が必要となるからだ。
いくら社長が悪いところに目をつぶり、いいところだけで評価しても、部下たちがどう思うかは別である。
部下はリーダーのいうことを聞き、組織の盛り上がりを期待するなら、リーダーがそれなりの人にならなければならない。
そのために、いくつかの心得は理解してもらわなければならない。

まず、最初にあるのが、リーダーが自分で自分の良さを知っているかである。
そして、その良さをさらに伸ばしていくことを考えているかどうかである。
ここがないと、会社が期待することと、実際に活動することがズレてくるからである。
そして自分の良さが、仕事にどう通用させればいいかを理解してもらわなければならない。
いま、世の中の状況、顧客、会社、部下たちは何を望んでいるのか?
そして、その望みを叶えるために自分の良さをどう使えばいいのか?といったことを具体的に理解してもらう必要がある。


サクセスサポートオフィスは全国の企業経営者が持つ「集客・営業・社員教育・組織づくり」などの様々な問題、課題の解決をお手伝いしています。

ご質問やお問い合わせは、ぜひこちらの無料相談まで。
お電話でも受付けております!079-295-5772