これから「売れる新築住宅」を考える パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

 

10月22日に開幕した日本シリーズ。

 

32年ぶりに日本一を狙う広島カープは連勝という幸先のいいスタートを切った。

 

広島カープというと、毎シーズンぱっとしない成績のイメージだが、今年は何が違うのか?

 

数字を見てみると、特定の選手がシーズン優勝に導いたというよりは、走攻守の数字がセ・リーグトップの記録を収めている通り、
まさに「チーム一丸」となって一つの目標に向けて突き進んでいる事が分かる。

 

組織の理想の形ではないだろうか?我々も学びたいと思う。

 

さて、前回に引き続いてこれから「売れる新築住宅」について考えてみたい。

 

 

house
 

狭くても機能的な家がいい


これから望まれる住宅は、広くてスペースのある家だけではないといえる。
狭くても機能的な家も評価されるはずだ。

 

高齢者に配慮すると、家の中であまり動くことなく、1カ所でいろんな作業ができる。
どこにいくにも動線が短く、それぞれの場所に、必要な収納が十分にある家だ。

 

家が小さいほど掃除もやりやすくなる。
作業スペースを集中することで、家事も短時間で済む。

 

今後ますます、めんどう作業をきらう日本人が進むところは、無駄なく簡単にできる家なのだ。

 

初めて家をつくる人なら夢は大きい。
くどいが、広く、でかいものがいいし、贅沢で優雅な物がいいだろう。

 

しかし、それはおろかな夢であったと気づいている人は多い。
夢を追っかけていったん住んではみたものの、30年の生活をして現実が分かった人々だ。

 

ましてや、子どもが大人になり、巣立った今では「もっと、住みやすい家がいい」と考えたときに、これからは家事がしやすく、使いやすい家がいいと感じるだろう。
機能的な家は大型リフォームでは、うまくいかない。

 

どうしても、いまある広いスペースを前提に考えるからだ。
よって、「どうせなら、建て替えるか・・・」という声も期待できるのだ。

 

 

住み続けて分かる、使いやすさ


comfortable

さきほど、夢をおっかけた・・・といったが、使いづらいと住んでから分かるポイントは、ここ20年〜30年の家の特徴をみれば分かる。
たとえば、脱衣場ならどうであろう。

 

分譲マンションのカタログをみると、脱衣所が半畳程度のスペースしかないものが多い。
そこに洗面所があり、狭い中で、脱衣、洗面をしている。

 

これから家を買おうとする人は、ここに目がいかない。
あればいい程度にしか思わないのだ。
しかし、使ってみると、このスペースは広くなくてはならないと分かる。
衣類や日用品を十分に置きたいのに、全く収納することができないのだ。

 

その家庭によって、家の中での生活習慣は違う。
しかし、どの家も自然に似通うものだ。

 

風呂に入るなら服をぬぐ。
脱いだら洗濯した服を着る。
このやりとりには顔を洗うとか、整髪なども連動される。
これらも自然な現象だ。

 

しかも、家族が同じ時間に使いたいスペースでもある。
裸で違う部屋に下着をとりにいくのも、このスペースを順番につかうのも不満だと思うのが自然なのだ。

 

しかし、そういう想定はあまりしない。

 

こういった現実的なことは、結果として一部屋を大きく取れないし、部屋数を多く取れない。
つまり、そして、夢多きユーザーのニーズとは違うからだ。

 

よって、建てた住宅は、夢と現実にギャップのあるプランになってしまう。
しかし、あたりまえだが、そこで住み続けると、脱衣所は広く、その場所に適した収納スペースがなくては使い勝手が悪いと分かるはずなのだ。

 

また、その他にも、住み始めて分かることが、一戸建てだと、2階にある洗濯干し場や大型クローゼットは、実は大変だということである。
また、プライバシーを守るといった欧米の考えに、理想の間取りを考えていたため、多くの弊害を感じている。

 

まず、長い廊下や無駄なドアがある。
全く使わないスペースがあり、結果として、無駄な掃除をしなければならない現実がある。

 

動線が長いことで、家族内の多くのコミュニケーションが失われる。
核家族の原因でもあったと反省し、適度に接することが家族には大切だと分かってくるのだ。

 

 

軽のワンボックスカーの様な家


oneboxcar
なので、これから求められる住宅は、使いやすく、収納があって、動きが最低限、そして、家事がしやすい家が望まれる可能性は高い。
そして、そういった家は小さく、こじんまりとした家なのだ。
ただし、昔の「ただせまいだけの長屋住宅」ではない。

 

キチンと機能が充実しているものだ。
それは、まるでいまの軽ワンボックスカーのように、小さくても機能があって、とにかく使いやすく無駄がない、といったイメージの家がいいのだ。

 

これから新築を売るなら、家事や育児がしやすく安い家なのだ。
車の趣向と似ているのではないか。

 

もっといえば、素材やデザインはその次であろう。
これからの住宅業界、新築であってもリフォームであっても、どんな家に需要があるか想定していかなければならない。

 

その中で、家の規模を考え直す、家の機能を考え直す、というのはとても大切な事である。
簡単なことだが、この観点はおもしろいと思う。

 

今回は、今後の新築をどう考えるか?という観点で動向を探ってみた。
しかし、これは新築業界での話だけではない。

 

リフォームの商品企画を考えるにも、新築がどういう動きで流れていくか?といったことを予測することは、とても大切である。
なぜなら、新築とリフォームの売れる波は、だいたいが食い違う物である。

 

どちらかが上がればどちらかが落ちるのである。
その感覚をもって、新築の売れ行きもみなければならない。

 

そのくせ、動向は関連しているものだ。
ぜひ、住宅業界という観点でも、今後のリフォームを考えていただきたい。

 

 

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