問題を完全に終息させる秘訣 パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

 

ここ最近は涼しくなり、過ごしやすい気候になってきた。
季節の変わり目は体調を崩しやすいので、気をつけていきたい。

 

前回の記事では、社長は生じた問題から逃げるのではなく、立ち向かい乗り越えることが重要だということが分かって頂けただろう。

 

今回は、穏便に済まそうとすることがなぜいけないのかを話していこうと思う。

 

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臨界までいかなければ超臨界にいってしまう


臨界までいかなければ将来もっと大きな臨界がやってくる。

 

という考えがあり、どんなことでも積み重ねることでピークにむかって上がっていき、ピークが終えるとだんだん下がってくる。

 

もし、臨界点の手前で動きを止めてしまうと、物事は、そこから、さらに大きな臨界にむかって動き出すものなのだ。

 

要するに、問題が生じたとして、その問題がピークになる(大きく燃えあがる)前に、ヘタに片付けてしまうと、燃え尽きることで生じるはずの被害より、さらに大きな被害がでることになってしまうということをいっている。

 

これを前回の話でいうと、もっとわかりやすくなる。

 

たとえば、社内の人間関係の衝突があったときに、その原因が当人だけでなく、他にないのか?会社の環境は関係してないか?社長は関係していないか?と問題を広げることで、一見話はややこしくなったようにみえるが、結果はよくなるとあった。

 

この機会に、会社の現状を社員みんなが把握して、いいことも悪いことも理解する。その話し合いの過程には、多少ストレスがあっても「みんなの本音が聞けてよかった」などと、これまで以上に人間関係が深まった、など、話がうまくおさまるかもしれない。

 

それが、問題を臨界まで持って行かずに、ヘタに手前で片付けようとすると、外面だけで問題がおさまったように見えただけで、その後、くすぶっていた問題が、次々に吹き出すかもしれないということ。

 

おさまったと思った社員同士がさらに激しい衝突を繰り返すかもしれない。
廻りも問題の根本を理解していないので、嫌気がさし、退職する者が現れるかもしれない。そうでなくとも、社内の士気が下がって、極端に売上げが落ちたりすることがあって、元に戻すのに長時間かかるかもしれない。

 

つまり、臨界まで燃え尽きさせることで生じる被害より、さらに大きな被害が出てしまったということになろう。

 

こういった、物事のうごきというのは、理屈と言うより、自然な流れであるといった方がよく、我々は、よく理解しておかなければならない。

 

トラブルの解決は穏便にはいかない


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ここまでの話を要約すると、社長は、生じた問題をごまかさず、正面から取り組むべき。体裁よく穏便に終わらすことを考えずに、逃げずに立ち向かえ!といったところだろう。ここで、尻込みをしてはいけない。社長とはそういうものだと理解した方がいい。

 

カリスマ性がある人。歴史にのこる武将たち。
成功したと有名な社長たち。

 

こういった全ての人は、逃げずに立ち向かった人ばかりであるといってもいい。
何事も穏便にすることなく、問題をすべてあらわにし、解決する勇気を持っている人ばかりであっただろう。なので、我々も尻込みをしてはいけないのだ。

 

その勇気を自分に落とし込むために、知っておくべき知識がある。
それは、「すべてのトラブルは、無難には終えられない」という原則を念頭にもっておくということ。

 

たとえば、同業者とトラブルがあったとする。
不動産事業を立ち上げたばかりの会社で、業界の常識を知らずに、バンバン、チラシを折り込んだとする。

 

鼻についた古参の同業者から、「チラシの内容が怪しい。過大広告だ」とか、協会とかに抗議されたとする。

 

こういうとき、あなたならどうするか?

 

多くの人は、できるだけ平和に穏便に話を終えようと努力するかもしれない。
しかし、結論から言うと、平和に解決することなどありえない。
かならず、しこりは残るし、良好な関係にはならないもの。
ヘタに下手に出ようものなら、それに味をしめて、これからもやりにくい状況がつづくだけなのだ。

 

戦争が始まったら平和な和解はない。
勝ち負けが決まり、勝った方が負けた方を意のままにするのだ。
だとしたら、我々の廻りで、トラブルがおきたときに、和解などを期待せずに、最後までやり合わないといけない。
そうでないと、問題を先延ばしにしてしまうといってもいいのだ。

 

逃げるとボスではなくなる


問題終息2-3

ただ、相手が人格障害者だと話は違う。
クレーマーのように、1分でも関係が長引くことで危害が加えられる人には、無理はしてはいけない。
ゆっくり「ノー」といいながら、そっと後ずさりし逃げていけばいい。
人格障害者への対策には、この考えは合致していないかもしれない。

 

日本人は、とにかく穏便に済ませようとする節があって、こちらが我慢してでも問題をおさめようとするのだ。
「逃げるが勝ち」という戦法は有効なのだが、だれとでも良好な関係でいたいという無謀な欲求を持つことは間違っているといいたいのだ。

 

くどいが、もう一度言う。
いったん争いはじめた両者が、穏便に収まることなどない。
もめたら、いい顔を続ける必要はなく、徹底的にやり合うしかないのだ。
そこで、中途半端な解決を求めても、それは、逃げているだけで、いつまでたっても自分が優位になれないし、自分の思い通りにはいかない。

 

それと、別の言い方をすると、穏便にすませようとする行為は、逃げにあたる。穏便に話を片付けようとする行為は、会社のため、社員のため、無駄なお金や労力を使わないためだといいながら、結局は自分を守るという行為なのだ。
自分が、傷つきたくないので、体よく話を終わらせようとしているだけ。
つまり、自分が傷つきたくないので、勝負から逃げているということ。

 

結局、人は自分を守ろうとした時点で逃げだということ。
それでは、うまくいかない。うまくやるには、自分を守るという考えを捨てなければならない。成功者のほとんどは、自分を守らない。
失敗しても、何とかなる、自分が攻撃の矢面に立たされても、どうにかしてやる、と考えているので、たいていのことは逃げない。

 

また、自分を守らないからこそ人がついてくる。

 

自分を守っている社長を、従業員は、どこかで見放すでしょう。
「どうせ、社長は、自分がかわいいだけ」などと、言われて、ボスに対する忠誠心など全く生まれない。

 

危機を免れる考え


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今回、話した話題は、だれもがうなずかないかもしれないが、社長が自立して、末永く成功を収めようとしたなら、とても重要なことなのだ。

 

こういった考え方は、お金といっしょで、もしも、の時の危険が訪れたときに、分かっている人とそうでない人の被害の大きさが変わるのだ。

 

普段は、あまり気にしなくともいい知識ですが、危険が押し迫ったときに、そのありがたさが分かるのだ。

 

お金もそう、お金があれば本当にいい、と思うのは、危機が迫ったときだけ。
今おきている震災をみれば、お金が無い人の選択肢が、いかにないか分かる。
お金があれば、被災地で家をたてることもできるし、どこか遠方に移り、マンションを買うこともできる。お金がないと、避難場所から出ることもできないし、今後の自分の人生すら選択できないのだ。

 

こう考えると、お金とは、選択肢の豊富さということが言える。
そして、そのことは、危機が訪れたときに、実感することになるのだ。

 

上手に人生をすごす、そして、成功するということは、難しいことではない。人の目を見て、人の評価を気にして、生きなければいいのだ。
そういうことが、分かった上で、商売を見直したいものだ。

 
 

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