大手戦略の裏をいく パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。
 
オリンピックが白熱している。
今まで海外勢に圧されていた競技でも勝ち残っているのが印象的だ。
我々も自分の店ならではの強みを活かし、勝ち残っていくようにしていきたい。
 
前回、大手がどんな手でリフォーム業界を突き進んでいるかをお伝えした。
今回は、我々が大手の戦略に対抗してくために、どうしていけばいいのか?のポイントをお伝えできればと思う。
 

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無理なターゲットの拡大


前回、大手ならではの店作りをお伝えした。
物販系の小工事、安売り販売の量販店とは対照的に、専門家としての人間力を高めた店舗づくりを行なっている。
 
そして、大手はこれまでリフォーム対象になりにくかった若い層を取り込もうとしている。その戦略が成功する確立が高いとする理由は理解できなかったが、とにかく層を広げ、新築落ちこぼれ組も含めてターゲットを広げ、これまで買わない人に買わせようとしているのだ。そのために、有名芸能人を使い、サブリミナル効果を使ったテレビ広告を繰り広げる。あいかわらずメインは空爆である。率先して業界の顧客層を変えようとしているのだ。
 
しかし、無理があるのは誰でも分かるはずである。
新築を買えなくなった若い層が今度は中古住宅で、中古住宅にはリフォームがつきものという理屈はその通りであるが、あまりにも安易すぎる。大勢で取り合いできるほど市場ができるとは思えない。
 
既存売上げに、何だかのプラスとして考えるのはいいが、このターゲットを大きく見込んで事業計画を立てる所に無理があるのだ。「若い層が、新築を買えなくなった」だけでない。買う気がなくなったものも多い。こういった変化を考慮せず、これまでと同じ需要があって、その駒取り合戦に勝とうとしている。
 
大手の戦略で、いつも片手落ちは「既存客に目を向けない」ということだ。
考えることはメンテナンスの充実程度であり、既存客へのマーケティングは考えない。いつも、新規客に目を向けているのだ。それは、右肩上がりには新規開拓がつきものだからである。だから、リピートとして次のリフォームを買わせることを深めようとせずに、買わない需要に無理矢理買わせようと不自然なことをする。資本があるからこそ、そういったチャレンジができるのだろう。我々は、その状況を見ながら次の進路を見定めなければならない。

 

大手の戦略の裏側


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また、大手の戦略には、いつも自分たちの勝利が前提である。
子飼いの会社との共同利益を、必ずしも狙っていない。
 
例えば、先ほど言った戦略にあった店舗数のアップ。
これは、フランチャイルズ本部としては儲かるが、加盟店にはメリットはない。通常なら、数が増えると競争が起きる。そこで競争意識が生まれ、それぞれ戦うことにはなる。それはそれでいいことでもあるが、必ず負けるものができる。
 
しかし、本部にすればそれはどちらでもいい。
どちらが売っても、自分の所は儲かるからだ。なので、ダメな会社は切り捨てられるという、大手の理論に埋もれてしまうのだ。
 
しかし、実際は、負け組に入るのは嫌なはずだ。
どんな会社であっても、それは嫌なはずなのだ。
しかし、勝者の理論と数の勝負で挑んでくる所では、必ず何割かは負け組にならないといけなくなる。それこそが大手たる利益の取り方なのだ。数を増やし、淘汰が起こり、また数を増やす。体力の強い会社が残り、更に力をつける。
しかし、そんな新陳代謝に我々が首を突っ込む必要もないのである。

 

我々の戦略は?


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大手の戦略は分かっていただけたであろう。
では、我々はどうすればいいのかということになる。
 
まず、右肩に数字を上げるということだけに囚われないことだ。
売上げだけが会社の評価といった時代ではなくなっているし、そのことで大手と同じプロフィットプールで戦わなくてはならない。我々は、脱コモディティ化でいいのである。
 
だとしたら、その最たる物が、当社の既存客への対応である。
既存客へのリピート誘引が、他のどの会社にもできない当社だけの強みだからである。どこまでいっても、我々がやるべきことは、絶えず、リピートをもらえる会社としての動きをしなければならないということだ。
 
そして、そのことで更なる顧客の獲得ができるように仕向けなければならない。
よって、多くの会社は自社で得たリストが1番の顧客になるのである。
そして、そこに売ることが売上げの中心となるのである。多分、高齢者がターゲットになるだろう。大手の若い層というのとは異なってくる。これはこれでいいことなのだ。

 

若い世代より高齢者の方が読みやすい


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若い世代は、これからの傾向がどうなるか読みにくい。状況によって簡単に傾向が変わる時代だからだ。
 
大手はリスクが高い。一方、高齢者は傾向が取りやすい。
もう、今さら高齢者の傾向は大きく変わらない。しかし、高齢者人口が大きくなることで、自由さは増すであろう。動くのが面倒、顔見知りならいい、健康には気をつけたい、といったポイントは変わらないので、まだ、簡単な市場となるのだ。大手は介護程度でしか、この層に力をかけてこない。だからこそ、我々はあえてこの層に通常のリフォームを売るのだ。
 
ただ、何度もいうがポイントは間違えてはいけない。
食事に例えればカット野菜。今後食材ではとても有望である。なぜなら、高齢者の傾向は「外食はしない」である。しかし、家でも作りたくない。かといってカップヌードルではイヤだ。なので、総菜を買う。こういう流れである。買い物も嫌いである。広いスーパーがイヤになる。家の近くで便利な食材を売っている所がいい、という流れなのだ。
この流れをリフォームに置き換えるならどうすればいいのか?という観点で考えるのだ。

 

さいごに


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今回は、大手戦略に対して地場企業がどうしていくか?といった考え方であったが、あくまで地上戦で勝負をして欲しいということは分かっていただけたであろうか。そして、近所を相手に関係を深める作業を怠らないで欲しいという願いも込めた。
 
もう、インターネットだけでは売れない時代になる。
ネット通販の会社がどんどん業績を悪くしている。消費者は便利であることも大切だが、信頼できる買い物をしたい指向は揺るぎないのである。そうなると、ハガキやニュースレターといったものが、まだまだ必要となる。
 
ネットの弊害は、人脈を作りすぎる所にも出ている。
SNSなどネットで人脈をつくることが商売のメリットとされてきた。実際、貢献しただろう。しかし、今の状況をみると人脈を作ることが目的となってしまっている。商売をする為に、人脈をつくるという目的が、商売はさておき、人脈を維持しようというスタイルに変化しているのだ。本末転倒であるが、このことがインターネットの低迷に繋げている。
 
やはり、商売は商売に関することで時間を使わないとダメだ。
それ以外のことで時間を使わなければならなくなると、どうしても手薄になるのだ。大手がやっていることは、まさにそういうことである。我々は、やらなければいけないことを、やるしかないのである。

 
 
 
 
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