部下の裏切りについて パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

明日からいよいよゴールデンウイークに入る会社も多いのではないでしょうか。
天皇陛下の退位と即位に伴い、時代は「平成」から「令和」に変わります。
「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ・希望に満ち溢れた新しい時代を切り開いていく」という祈りや願いが込められているそうです。

新しい時代に幕を開けるわけですが、新元号のように、希望に満ち溢れた新しい時代を切り開いていく、そんな時代になればいいなと思います。

さて、今回も前回に引き続き「部下の裏切りについて」をお話しします。

「理想のNo.2」育成セミナー


しかし、言っておきたいのが、こういった裏切りは、社長から仕掛けていることも少なくない。
社長の責任が多いのだ。
 
一つは、社長の人のよさだろう。
右腕の存在が目障りになってくる。裏切り感も気づいてくる。
しかし、これまでの活躍を考えると、いろいろと口出しは難しくなる。不満はたまる。
最終的には、社長と右腕の関係が悪くなっていく。
ここまでなるのは、社長は人がよすぎるのだ。
人がいいというと聞こえはいいが、社長が傷つかないように自分を守りすぎなのだ。
現実から逃げるのもいい加減にしないと問題は大きくなるだけではないか。
「やめる」「独立する」だけでもつらいが、競合先となり自社へ勝負を仕掛けてきたりするとどうしようも無い。
 
気を遣って裏切られるとは、なんでこんな風になるのだ?
と頭を痛める社長も多い。
彼らがそんな裏切りをするのは誰が悪いのだろうか?
答えはいろいろあるだろうが、社長がきちんと育てていなかったからだ。
何度も言うが、前提を守って、お互いの成功を目指していなかったことが大きな理由なのだ。
よって、社長は優秀な社員になればなるほど、右腕のような存在になればなるほど、共にはっきりとした将来を描いて行かなければならないのだ。
 
側近であればあるほど、自分に慕ってくれればくれるほど、社長は油断をする。
他の部下より右腕に甘える。
そして、「このぐらい、ゆるしてくれる」といった感覚が強くなる。
しかし、頼りにすればするほど、お互いに自立していかなければならないのだ。
「理想の№2」のつくり方でも書いたが、社長は、目をつけた部下を育てるときは、しつけが重要だが、右腕になってからは、今度は「対等なつきあいかた」に移行することを忘れてはいけないのだ。
これが、双方自立、WINWINにつながるからなのだ。
 
 

「メソット」と「セオリー」



 

また、持っておくべき前提は、他にもまだある。
「会社にうまれた風土を持続させることが大切だ」という共通認識がセンターになければならない。
なので、右腕には、いいものを取り入れるのはいいが、それを会社に定着させる行動もあわせてさせないといけない。
手っ取り早く成功する為に、右腕には新しものばかりを追っかけさせてはいけないと言うこと。
 
どういうことかというと、いま、順調に業績をあげる会社の多くは「メソット」を大切にした会社が多い。
「メソット」というのは、簡単にいえば裏技ということだ。
効率的で、簡単で、うまくいく、といった裏技といってもいい。
「思わずクリックする」「エモーショナル」「人の心理を活用したイベント」など、一般的でない技でかしこく業績をあげようとすることだ。
たしかに、「メソット」は必要だ。短期間で業績をあげるだけでなく、継続性も期待できる。
まじめに汗を流すだけでは儲からない。部下を高く評価できるためにも裏技は必要であろう。
 
しかし、業務には「セオリー」というものも大切である。
長年の経験と常識から、うまく仕事がやれるヒントになるもの。
ただ、下手をすれば年功序列をうみ、お役所のような会社となる傾向になるので、「セオリー」だけを嫌う人も多い。
また、「セオリー」は飽きずにやり続けないといけないものだ。
「メソット」にある新しいものに飛びつく感覚とは対極で、「セオリー」はおなじことを繰り返しやり続けないといけない感覚がある。
しかし、「セオリー」にこそ、成功が根底にある。どちらがと言うことでなく、この2つのバランス感覚が必要なのだ。
 
また、「メソット」にとらわれると、これまで蓄積した「セオリー」を無駄にしてしまうことがある。
たとえば、当たったチラシがあるとする。
セオリーでは、当たるチラシは当たらなくなるまでまき続けるということだが、他に当たるチラシがでたら、すぐそちらに飛びつくのだ。
次のメソットに移行してしまうということ。
これは、一時の利益をもたらすが、継続性はない。
また、会社の安定性も悪くする。
中には社長でも、こういったことをするが、右腕までもがこういったことをすると、完全に社内が混乱する。
この混乱は、一貫性や会社の特徴づくりに悪影響をあたえる。社内のいらだちに拍車をかけるのだ。
 
 

右腕づくりは、裏切らない関係作り


ここまで読まれて気づくことは「右腕づくり」というのは、つまり、「裏切られない関係作り」だともいえるとお分かりだろう。
どれだけ注意して会社経営をしても、裏切る部下はいる。
だいたい、「裏切った」という部下は、社長にとってやめて欲しくなかった部下、かわいがっていた部下に対していう言葉だ。
貴重なものを失うといった事件なのだ。
よって、裏切りという言葉の裏には、社長として、悲しみ、怒り、反省、勉強、決断、経験といった、たくさんの意味が隠されている。
裏切りによって成長できた。という人もなかにはいるだろう。
しかし、痛手が多く、防げるのなら防ぎたい。どうせなら、事前に対策を打っておくことができるといったことで成長を考えたい。
 
優秀な社長なら考えほしい。
強大なコンピューターでも、質問を入力する人がいないと働かないのだ。
どれだけ優秀なコンピューターでも、入力されたものが正しいものでないと、間違った答えがでてくるのだ。
つまり、優秀な右腕であっても、それに値するやりとりを社長がしないと、肝心な働きをしないということだ。
冒頭にいったセミナーでは、「部下の裏切り」というテーマについても私が考える対策をお教えする予定だ。
気になる社長は、是非参加して欲しい。