安く見せるコツ パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

日差しが強くなり、暑くなってきました。
熱中症対策はされていますでしょうか?
昨年にも増して暑さが厳しく感じられます。これからが夏も本番ですがお体に気をつけてお過ごしください。

さて、今回も前回に引き続き「安く見せるコツ」についてお話しします。

安いのか安く見せるのか


さあ、ここで話しを安いものが売れるという所に戻しますが、リフォームも「安くていいもの」を目指さないと、今は繁盛店にはならないでしょう。
安売りはいやだという販売したい気持ちを充分に考えても、コストダウンが難しい現実を理解しても、それでも「安くていいもの」を売らないといけないのです。

今でもコストダウンにはいろいろと努力されているでしょうが、これからはもっとコストダウンが出来るアイデアや手法というものを考える時間を取らなければなりません。

ここでは、具体的に建築コストを下げるための施策というより、実際には値段を変えなくても「安いように見せる」といった見せ方をするための工夫を考えます。

それにはどうすればいいのかと言うと、たとえば、無駄な費用をかけていない会社だというイメージを与えるだけでも効果があります。

「当社は社長の私が一人で全てをやります」
「会社のショールームや展示場などは一切もっていません」
「塗装職人が直接工事を受けさせていただきます」
「持込みの材料・機器で工事をさせていただきます」
「お客さまの無駄な費用を軽減するためチラシなどの広告は行っていません」
「営業マンはおりません。現場監督がお伺いします」
「問屋でもありますので、中間マージンが削減できました」

こういったメッセージだけでも、見積を取る前から「安いかもしれない」という期待が出ますので、それだけでも安く買えるというイメージを与えます。
無駄な費用をかけていないといった態度は、上手にやることで安さプラス誠実な態度といったイメージも重なり、相見積をさせない効果も出るのです。

ただ、メッセージにあわせた態度や環境も大切です。まさか、無駄な費用をかけないといいながら、外車で現れるなどと言うことはないでしょうが。

 
 

安すぎるのはダメ



 

毎月折り込まれるリフォーム会社のチラシに、たたみとか襖だけに特化して、それぞれが3日間に限り3300円とかいうのもあります。
注意しないといけないのは、こういった金額だけを前面に出したものだと、単純に「安売り店だな」というイメージを与えるだけで「安くいいもの」を提供している会社だなとは感じてはくれないのです。
なぜなら「安すぎる」からです。
安すぎると、ウソだと言う気がしますし、そうでなくとも裏があるかもという心配が出てきます。
やり過ぎると、一気に反応が落ちるのです。(ただ、安いもの好きのケチケチさんは反応してきますが)

この間、電話相談された社長が、「先日のチラシは70%オフで掲載したのですが、それでも競合会社より安くないのです。いくらにすればいいのでしょう?」とあったのです。
もう、ここまでくれば一種の病気で、一般のユーザーがどう思うと言うことより、ライバル会社に負けたくないと、安売り合戦を挑んでいるだけなのです。

リフォームは物販ではないので、家電業者の争いのように「他社より1円でも安い」といったメッセージでは購買意欲を高められないのです。
リフォーム工事をお願いするといった感覚があるので、安いということが一番でなくても、工事をする職人さんが信頼置けるのか?
自分がやりたい工事をキチンとやってくれるのか?などのほうがポイントになるからです。
機器の値段が安い分、作業やサービスがおろそかになっているのではないかと疑うこともあるので、安すぎない納得感のある価格設定が重要になるのです。
 
 

やり過ぎると失敗する


以前作ったチラシで、「もし、ご満足いただけなければお金は一切いりません」とチラシを作ったことがあります。
これは、通販の返品全額返金保証と同じで、かなりお客様にとってはメリットあるしリスクがありません。
これはいけると思ったのですが、結果は反応はかなり低かったのです。
なぜかと思って、多くの声を聞いてみると、ひとことで言って「やり過ぎだ」という評価でした。
「そこまで言わないわよ」と逆に不信感を抱かせてしまったのです。
この不況の時代、やり過ぎるぐらい捨て身で売るのがいいとの判断でしたが、納得感のあるメリットではなかったようです。

また、外壁の塗り替えの広告で30年の耐久性がありますと言ったフレーズ。
以前、訪販をしていた営業マンから30年の長持ちは、かなり魅力だと教えてもらい、広告にそのメリットを書いてみたのです。
でも、結果はダメでした。信じていないのです。
実際にセールスをするようになって、対面で商品のよさを力説できる状況では、30年の魅力を伝えられるのかもしれませんが、広告では、お客様はそんな長持ちするものを望んでいないし、また、「どうせ無理だろ」と思っているからです。

こう考えると、景気の悪くない時は、極端な事や思い切ったことを言うことで反応を増やすことができるのですが、不況の今では、そういったメッセージは信じてもらえないということになります。
せっかく、赤字覚悟で、集客のために書いてみても無駄なのです。
 
 

自社の現実を伝える


このことからすると、チラシやホームページなどの広告で、自社のメリットを書きまくってみても反応は上がらないと予測できます。
たくさん書きすぎると見ないでしょうし、見たとしても信じていないと、まず考えたほうがいいでしょう。
それより今自信を持って言える自社のメリットをしぼって表現したほうが真実味があるのです。
業者の間では、当たり前だと思っていることであっても、お客さまには響く可能性が高いのでリアルに伝えたほうがいい場合があるのです。

たとえば、ホームページの施工例。
必ずしも、雑誌に掲載されるような見栄えのいい、デザインのいいものを掲載しなくとも、リアリティのある現場を見せるだけでも効果はあるのです。
たとえば、ブログ形式で、今日あった現場の状況を、日記のようなスタイルで見せるほうが面白く感じられますし、間違いのない会社だと信じてくれやすいのです。

お客様はプロの目とは全く違うので、「見どころ」の感覚が違うことが多くて、何気ない工事模様とか、簡単なアクシデントの対策風景とか、また、職人さんの作業風景、職人さんが何を思っているのかなど、そういうことによってこの会社がいいか、悪いかを選別しているようなところがあるからです。
 
 

さいごに


ここまでくると、安すぎるなどの「やり過ぎ」はダメだということが、少しは理解してもらえたでしょうし、それと、反して「安く見える」ということは、その会社の「素顔」を見せることだと感じてもらえたのではないでしょうか。

極端な広告だと反応が取れないことの対策として、「そのぐらいなら納得できるわ」といったイメージをお客さまに伝えると言うことは、つまり、自社の規律やルール、社長の心情や理念に基づいて行っている現実を、お客さまにリアルに伝えると言うことなのです。

今の時代、ウソはつけないのです。