女性スタッフが会社を救う? パート1

森下 吉伸

こんにちは。森下です。
7月になり暑さがさらに厳しくなってきました。
熱中症に注意して頑張っていきましょう。

さて、今回は「女性スタッフが会社を救う? パート1」についてお話しします。

部下の育成はむずかしい


上司が部下の面倒みる、指導する、というのはむずかしい。
これは、親が子供を育てるのと似ているが、だれであっても簡単な話ではない。
上司は上司なり、部下は部下なりの考えがある。
それぞれは違う立場で、違う武器を持って、やっていくわけなので、そこの折り合いをどうつけるかはむずかしい。
それなのに、会社が持つ目標・方針・考え方などを共有しながら突き進まなくてはならず苦労は絶えない。

 

女性スタッフだけではない



また、分かったことは、この勉強会でのノウハウは、女性スタッフの先輩と後輩がうまくやる秘訣だけにとどまらず、男性スタッフの上司と部下にも当てはまることである。
あいかわらず、私のもとへとくる相談の多くは「店長はどうあるべきか?」「上手な部下への指導とは?」「部下がやる気をもつには?」「問題社員をなくすには?」である。
その答えを、もう一度、女性スタッフ育成術勉強会のコンテンツをもとに理解していただこうかと考える。

「では、入社して1年もたたない女子スタッフを想像してもらいたい。あなたの会社も経験があるだろう。
具体的に想像してみてほしい。それぞれに、いろんな経験があるのではないか。
そして、そのスタッフに対して入社3〜4年の女性先輩がどんなふうに指導すればいいのか?といった事を考えてほしい」

・・・・これは勉強会の中での話だが、ここでは、このシチュエーション以外にもいろんなケースで考えてもらいたい。
女性に限らず男性であっても。
あなたの会社で実際にいる上下関係のあるすべてのスタッフを前提に考えてもらうのもいい。
それではコンテンツを説明していこう。

 

言い方を吟味する



新人女性スタッフで一番気にするべき事は、ものの言い方である。
「なにを言えばいいのか?でなく、どう言えばいいのか?」が大切である。
よって、上司は部下が好む言い方を吟味する、というのがある。
これは、多くの女性スタッフからヒアリングしたときにも、その内容があった。
部下がすなおに聞ける言い方で指導しろ、ということ。
だれもが、生まれた場所も違うし、方言も違うだろう。
スピーディーな人もいれば、のんびりした人もいる。つまり、指導を受ける部下の特性にあわせるということ。

極端にいうと、部下がため口野郎なら、おなじ、ため口で教える。
(実際には、部下がため口で話してくると怒るだろうが・・・)
関西弁なら関西弁でおしえ、関東弁なら関東弁でおしえる。単語自体を合わせるといってもいい。
また、兄弟布置を考えると、部下が長女や長男なら「弟たちのためにしっかりやんなさい」といった口調がいいかもしれない。これまで親からそういう指導をうけただろうから、こういった厳しい言い方がいいかもしれない。
一方、末っ子であればきびしくいうと、へそを曲げるかもしれない。
これまでの経験によってそれぞれに理解しやすい口調があるはずだ。それを、できるだけはやく察知する。

 

させたいことは率直に言う



また、させたいことは「○○をしてほしいんだ」と率直に指導すること。
多くの女性上司から聞き取りすると、意外に「私の指示をきくのが仕事なのよ」ということを伝えていない。
それだけでなく、ほとんどが、上司と部下の関係や、ルールについても教えていない。遠慮しているのか面倒なのか。
そのくらい分かっているだろう、ということかもしれないが。これだと、新人スタッフが上司のいうことを完全に聞けないのもしかたない。

部下は、叱られたくはないが、やるべき仕事や職場のルールは率直に聞きたいと考えている。
そして、いろいろいわれると分からないので、できるだけ言葉少なく、回りくどくなく、率直にいってもらいたいものだ。
まちがってもメタファーをつかい「気づかせよう」などとは考えないほうがいい。
また、指示をするときも、その指示の重さを理解できるようにするのがいい。

もし、絶対命令なら「これは命令だ」というのがいい。命令と言うより、お互いで話し合って決めたいことなら「これは相談だけど」といったほうがいい。
たんなる意見でとどめるなら「これは意見だから、それを参考にあなたがきめて」という。
つまり、上司が指示した言葉の意味が分かるように前置きして指示をするのがいい。

 

指摘すべき3つのタイミング



次に、指摘するタイミングを考えることで効果が変わる、ということを説明する。
まず、かならず部下はミスをする。
ミスは、それを攻めるというより、再発をおこさないように指導するのが好ましい。
そのために、ミスによって指摘するタイミングが違ってくる。
ここでは3つにわけてみる。

1.問題が発生したら、間髪入れず指摘する。
2.定期ミーティングなどで指摘する。

1.については、いろんな場で私もよく言うことなので、とくに説明はいらないだろう。
問題は発生したそのとき、また、上司が異常にきづいたときに躊躇なく指摘するというもの。
これは社会常識などが題材になる。社会常識を守るというのはしつけともいえる。もともとしつけは一方的なものである。
しつけられる方の都合は聞かない。
間違った行動をすぐに正されるものだ。

たとえば、電話対応などが間違っていれば、電話を切ったすぐに言わないといけない。
間違いを一時も放置してはいけない。
見て見ぬふりなど、もってのほか。
また、後で言うのも駄目だ。記憶があいまいになるので効果が薄い。
とにかく、間髪入れずの指導が必要となる。
また、クレーム対応など、とっさの対処を学ばすにも有効となる。
多くのミスや問題点は、発生した臨場感がある時に、指摘することがいい。
そのときだから効果があり、そのときだから素直に理解できる。

しかし、それとは別に、2.のように、問題によっては、スグに指摘しない方がいいこともある。
定期ミーティングなど流れに沿って言った方がいいときもある。
「育てる」「成長させる」といった長期的な取り組みが必要なこと。
たとえば、個人の年間目標があるとする。それを1年かけて達成しよう、としたとする。
しかし、今の時点では努力が足りないとする。
また、問題があるといった指摘が必要だとする。しかし、育てるには時間や段階が必要である。
目標に対する達成度合いや反省を振り返りながら、定期的に指導するのがいいものもある。
しつけは、部下としてのベースを作るところなので、「即学ばす」というニュアンスだろうし、成長は「時間をかけて育てていく」といったニュアンスだろう。わけて指導するのがいい。

3.部下にやる気があるときに指導する。
いつも部下はやる気があるわけではない。
やる気があるときに指導するのがいい。

そういった部下の変化をみないで、上司の都合で、指摘する時間やタイミングなどを行うとうまくいかない。
部下の態度の善し悪しにあわせるというのがいい。
ただ、現実的には、部下がやる気がなく気が抜けているときに、注意や指導が必要なことが多いので、悩ましいところだろう。
その矛盾は分かるが、部下に聞く気がないときに、なにをいっても意味がないのも事実である。
単に「叱られた」というイメージだけになって、改善の気持ちを持つことは少ない。


 


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