自社の価値を知る パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

さて、今回は「自社の価値を知る パート2」についてお話しします。

PER(株価収益率)


また、会社売却のとき、株式の観点で会社をいくらで買うか?を確認することも一般的である。
いろいろあるがその一つにPERがある。新聞の株関係の記事に必ず出ているが、業種や将来性においても理解しておきたいもので、この指標は参考になる。

PERは株価判断の「ものさし」で、税引き後の利益を、その会社の発行済株式数で割り1株当たりの利益を計算する。
この利益に対して株価が何倍まで買われているかを示したものであり、この倍率が高いか低いかで会社の投資価値を判断しようというもの。

PER は会社の利益と株価の安定を表しているので、割安性を測っている。
PERが低いほど、会社が稼ぐ利益に対して株価が割安だといえる。

つまり、PERが低い会社は、会社の時価が低いのに利益が高い。
これをどう見るか?また、株価が下がればPERもさがる。
純利益が増えればPERを下げる。
こうした中で、出てきた倍率によって会社の価値をどう見るか?わかりにくいかもしれないが、どれだけ株がお買い得かを知る為の指標である。

一般的にはこの倍率を比較して会社の価値を読み取る事が多い。
その会社の過去のPERを将来のPERに比較することもあるし、同じ業種での比較もある。

たとえば、1株当たり利益が100円、現在の株価が2000円ならPERは20倍。
ただ、業種の平均が30倍だとすると3000円が適性なので、他と比較すると株価が安いとなる。

翌年、1株当たり200円の利益に増えたのなら株価は4000円の水準まで買えると判断できる。
将来の予測にも活用することができるのだ。

また、PERを計算式でいうと(時価総額÷純利益)で算出される。
この指標は、上場企業などの株式を売買するときに参考にされるが、中小企業で当てはめてみても面白い。

会社の純利益の何倍の価値があるかを見るもので、会社全体を買おうとすると純利益の何年分の価値が会社にあるかを評価するものだ。
あなたの会社の時価が1億円だとすると、純利益が1000万円でたならPERは10倍ということになるので、もし、会社を買収するなら10年でペイできるということにもなる。

そして、このことは純粋に自社がどのくらいの価値があるのかを図ることになる。

ちなみに日本の上場企業平均値は16倍前後だと言われる。
(IT企業は成長期待が強く100倍以上ある)。

建設業は11倍。
リフォーム業が単純に建設業だとはいいにくいが建設業として出してみた。

まず、決算書ではないあなたの会社の時価を出してほしい。
そして倍率を出して欲しい。
職種の中でどうなのかもみて、企業としての魅力として評価して欲しい。
あなたの会社を買収するとしたら。
投資価値がある、資産価値がある、安定感がある、といった観点で見て欲しい。また、毎年決算をしたときにリアルな会社時価を確認することができる。

会社を買いたいと思わせる


会社を買収する時、会社がだす収益や何年でペイできるかが重要である。
そのためにも正しい会社の価値の出し方が重要となる。

その他にも、あなたの会社が持っている特別な価値があれば、それも重要である。
たとえば、いま会社は儲かってはいないが、将来価値のでる商品を持っているとか、貴重な特許をもっているとか。

それらによって将来の安定性や成長率は関係するはず。
数字に表れにくい自社のメリットを正確に表現できるようにもしておくべきであろう。
こういった観点で明文化することで、自社の評価が正確になる。

リフォーム業者は、資産を多く持っている会社は少ない。
それなのに売上げは大きいので効率がいい業種に見える。

しかし、純利益はどうであろうか?会社の価値は利益でしか見る事が出来ないのである。
あと、あるのは将来性である。
どういった会社に魅力があるのか?もちろん経営者としての意見である。

会社の時価を考える今回の観点は、会社の贅肉を落とし、筋肉質の魅力ある体を作り上げるのに役立つ。
持続可能な企業に必要な事なので、あなたも意識してほしい。


サクセスサポートオフィスは全国の企業経営者が持つ「集客・営業・社員教育・組織づくり」などの様々な問題、課題の解決をお手伝いしています。

ご質問やお問い合わせは、ぜひこちらの無料相談まで。
お電話でも受付けております!079-295-5772