会社が不調になったとき  パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

さて、今回は「会社が不調になったとき パート2」についてお話しします。

問題社員が必ず一人いる


問題社員が起こす影響を簡単に考えてはいけない。
問題社員といってもさまざまなニュアンスがある。

「仕事ができない」「段取りが悪い」といった直属の上司の頭を痛める程度ならいいが、社内全体に悪影響を与えるクレーマーのような社員だとたちが悪い。

こういった社員を見過ごしてしまって「問題はあるがしょうがないと手をこまねいていることで社内の雰囲気がまずくなり、幹部の低迷につながってしまう。

では、なぜ見過ごすのか?というと、こういった社員は一芸に秀でている場合が多いのだ。

よく売る営業マンとか、現場で職人を束ねることが上手だとか、質の高いデザインができるとか。

その人がいなくてはならないという立場の人が多いのだ。

だから、周りがその社員の自分勝手な行動に目をつぶるしかないのだ。

最近よく耳にするのが女子社員である。

社内の権力者には従順で、それ以外には影で毒をはきまくり、一人ずつ社員が潰されていくパターン。

権力者が許すので他は口出しできない。

基本は自分の利益を確保する為に、他人を犠牲にしようとするので問題社員以外の人間が全部ふりまわされるのである。

また、問題社員は自分では戦わず周りにいる他人同士を戦わすことも得意である。

たとえば、社内で人間関係が悪い時、よくよく調べてみると争っている二人に直接的な原因がない場合がある。

問題社員が誘導しているのだ。

こうなると自然に社内の体制が、問題社員が起こしている流れに添うしかなくなる。

だれもが疑問を持ちながら、その状況に納得もできないまま行動をするしかなくなるのである。

これで志気がぐっと落ちる。

幹部も争っている当人をいくら指導しても解決しないのでやる気を失うのである。

結果、自分自身も低迷するのである。

社長が率先する


ここを断ち切るのは社長しかないだろう。

社内の士気が落ちるのは、ここまで言った理由だけではないが、少なくとも社内の人間関係が悪くなっていることは関係している。

その空気を変えて全員に、本来社長が考える会社というものに再度コミットさせなければならない。

社長は業績の悪化、志気の低下、会社のまとまりのなさを感じたら、素早く力強く介入しなければならない。

中には「いまの状態は、何をやってもダメです」と弱音をはく社長もいるが、あきらめてはいけない。

どれだけ状勢が悪くとも、改善を信じて手を打たなければならないのだ。

ただ、こうはいっても「何からやればいいのか?」と疑問に思うものだ。社長もどこに不調の原因があるかすぐには分からないだろうから、足元を見つめなければならない。

まずは、社内にいない期間が長かったのなら、社内に戻り現場でなにがおきているか肌で感じることであろう。

そして、不調である原因を書き出す。理由のあるものと理由のない物がある。

自分がどうにかできるものと、自分ではどうにもできない物がある。

漠然とある問題点を絞って明確にしていくのである。

そうすれば何から潰していかなければならないかが分かってくる。

私の経験上、低迷した幹部や志気の落ちた社内には活気がない事が多い。

だれもが無口で、周りで何が起きても興味が無いといった感じだ。

おそらくそこをどう崩していくかがポイントになるだろう。

社内の低迷は営業マンの商談の質も落とさせる力を持っている。

ならば、業績悪化の解決も、まずは社内の活性化からだといえるのだ。

そうなると社長が最初に率先してやることは、挨拶であろう。

声だし、声がけを粛々とやり続ける事しかない。

絆が薄くなったとしても、コツコツやることで一人一人の気持ちは社長に集まるはずである。

信じて信じず、任して任さず


「信じて信じず。任せて任さず」は中小企業の社長にとって座右の銘である。

社長一人での限界を感じて人を雇用する。

そして、できることから任せていくことで社長冥利を感じるのが社長業だ。

しかし、社内の低迷があったときに、この言葉に任せすぎると裏切られてしまう。

だからといって社長はいつまでたっても自分がやるしかないと思うのもなさけない。

そのバランス感覚をしっかり持つことが重要となるのだ。

社長は人を使うのが仕事である。

だから、あるときは人にまかせ、あるときは自分が先頭を切り、いまいる社員を上手に使い、自分が会社にかけた投資に対してリターンを取る事以外ないのだ。

いいときはラクをしていたらいい。

しかし、会社の危機には死ぬほど考えて、懸命に行動するほかないのである。

また、これを恐れず経験することで力強い社長になれる。

だれにもこびない、誰の目も気にしない。

自分の考えに自信がもて、失敗もおそれない堂々とした社長に近づくのだ。


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