会社が不調になったとき  パート1

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

さて、今回は「会社が不調になったとき パート1」についてお話しします。

業績の上がらない理由


「業績が悪くなった。なんとかしたい」という相談を経営者から受けた時、確認すると同じ理由に行き着くことが多い。

「社員の調子が悪い。志気が落ちている」ということである。特に何年も好調だった会社ほど、その傾向が強い傾向がある。

「部下のやる気がない、ルールが守られていない。それを見過ごす上司。

社内にあった秩序や信頼が無くなっている」こうなると社内の感度が悪くなり、仕事の精度も悪くなる。

絶頂期が100%だとしたら50%ぐらいの生産性しか上げられなくなっている。

なぜそうなったのか?

理由はそれぞれだが共通点で多いのが社長の姿が見えなくなった会社である。

ある社長は別会社の席につき、ある社長は全国を飛び回るなど、社内に社長の姿が見えないのである。

好調なときはいいのだが、ちょっと躓いたのが、そのままズルズルといってしまった。

多くの会社では、社長以外に建て直す人がいないので、悪い方向から戻せないのも無理はない。

中小企業はどこまで言っても社長で持っているのだ。

優秀な幹部がそろっていてもここは防げない関係ない。

ちょっとしたことで崩れてしまうのだ。

まれに社長不在でもなんとか持っている会社もあるが、それはたまたま運がいいか、今のところ幹部が踏ん張っているからである。

しかし、それは時間の問題だと考えた方がいい。

結果的に見ると、業績が悪くなった会社をみると、だいたいが幹部の低迷が関係しているからである。

これは、奇しくも私のグループでも起きたのだが「社長が会社の不調のときにどう振る舞うか?」が肝心だと身にしみた。

あなたは「当社の状況はいいので関係ない」と思われたかもしれない。

しかし、どこの会社でも起こりうる事である。

あくまで部下にまかせろ


「いくら会社の業績が落ちても、社内の士気が落ちても、いったん部下に任せた社長は戻ってはいけない」という意見もある。

社長が戻ってくると「任されていた幹部の立場はなくなる」というし、「部下の成長を考えると自力でさせたほうがいい」という教育方法を唱えるのだ。

その通りだが、優秀な部下も間違える事もある。
マンネリの中で方針がずれてきても気づかないときもあるのだ。

多少の事があってもグッと奥歯をかみしめて任せることも必要だが、適時介入することが社長の仕事であろう。


社内メンテナンスである。

幹部がうまくやれないときは、やり方が間違っているかやり方が分からないときである。

どれだけしくみができていて、流れが完璧であっても、マンネリで意識が落ちることがあるのだ。

そうすると道をはずす。業績が悪くなった時は、そうなっている会社が多いのだ。
その事実を気づかせ、教え、鍛え直すときが今なのである。

どんな高額で精巧な腕時計でも数年に一度のオーバーホールは必要である。

熟練された時計職人が一から点検して、壊れたところや消耗したところを確認し、修理し、油をさし、また、問題なく動くようにするのである。

あなたの会社にとっては、あなたしか熟練した職人はいないのだ。

見過ごされるのが、トップと№2的存在


幹部の低迷のなかでとくに影響が強いのが№2的存在である。

会社の不調時にトップと№2 との間がうまくいっていない会社が多い。

トップと№2 が親子だとしたらさらに状況はひどく、場合によっては親子だけでなく家族関係までもガタガタになってしまうときがある。

これは会社も他ではない。この関係悪化は、とても重苦しい悪影響を社内に浸透させてしまう。

感度の高い社員になればなるほど、そのことの影響を受けやすい。

結果的には、社内全体がその影響をうけて、あらゆる社内基準が低くなってしまうのだ。

たとえば、社内の挨拶や報告・連絡などがおろそかになる。

人は、やる気を失うと一番簡単なコミュニケーションにまずでる。

行動の出だしがマズイので、それ以降のコミュニケーションもうまくやれないのだ。

仕事は、営業力や専門知識、アイデアやセンスなどと言われるが、それ以上に、社内のコミュニケーションというものがとても影響している。

社内での情報交換をアップするだけで、実質売り上げを戻すことになった会社は少なくない。

ただ、№2 や幹部の低迷は、当人同士の問題より問題社員の出現から起こることが多いので気をつけなければならない。

その社員の問題解決の進捗が進まず、社内がさらにこじれることがあるのだ。


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