表と裏 パート1

森下 吉伸

マラソンの目標


以前は1日10キロのランニングをしていたが、いまはもっぱらウォーキングが主流。

だいたい1日1時間は歩く。

しかし、走るのも歩くのも実に気持ちがいい。

近道を発見したり、新たなるお店を見つけたりできるからだ。

ランニングでは見過ごした風景がウォーキングでは目に止まる。

実に楽しい。

人によっては、ランニングなどを「健康の為にやる」という人がいる。

私も当初はそう思ったのだが、周りを見回して見ると、ランニングで健康がよくなったという声を聞かない。

逆に、足が痛いとか、ヒザがおかしいとか、不調の声の方をよく聞くのだ。

こうした「○○の為にやる」というのは、いい事だが、一方で楽しさを苦しさにしてしまうことがある。

ランニングをやるにも「マラソン大会でいいタイムを出したい」「健康になろう」と考えると肩に力が入ってしまう。

そして、現実が目標通りにならないとつらくなるのである。

目標はできないとダメなのだ。

ランニングも目標を持たず、「ただ、走るのが気持ちいい」だけだと気が楽である。

走ることがすがすがしく楽しい。 だから、続けられるものである。

目標の弊害


たしかに、目標や目的を持つことは大切である。

「どうなりたいか」を考えるからこそそうなれるものだから。

また、目標を達成することで「やりがい」や「充実感」を得ることができるのも事実である。

成功者達も口を揃えて「なりたい自分を頭に入れて、毎朝読み上げろ」というぐらい、無意識の力を考えても目標は重要である。

しかし、目標を立てた時から同時に苦労が現れるのだ。いい事だけではない、あわせていろんな弊害がおきるのも事実でもある。

たとえば、オリンピックで金メダルをとった選手のインタビューが思い出される。

5歳から父親に鍛えられたといい、毎日が苦労の連続だったといった。

その甲斐あって金メダルを取れたと喜んでいた。

父親に感謝すると号泣していた。

それはとても素晴らしいことだ。

しかし、もし、金メダルが取れなかったらどうなったのか。

それでも自分の人生に満足できたであろうか。

あと一息で逃したのなら、後悔が生まれ、自分の力のなさに苦しむかもしれない。

もし、金メダルなど目指さず、その種目を親子で楽しんでやれたなら、その方がよかったかもしれない。

少なくとも負けたとしても、自分を卑下するとか、無駄な努力で終わるという敗北感を味わうこともなかったであろう。

敗北感も悪くはない。

敗北をバネに次への成長も期待できるからだ。

しかし、楽しさを最優先したのでなく、勝つことを最優先にすることにしかならないので、さらに勝ったのも苦しさを増やす事にしかならない。

目標があると「実績を上げられる」という大きなメリットがあるが、かならず小さなデメリットも伴うのである。

まるで、表と裏があるように。

まさに、日に当たるところがあれば、影もできるのである。

もし、いま、あなたが「目標を持つことは必要だがうまく進められない」とか、逆に、「目標の意義をさらに上げたい」と思っているのなら、このレポートを参考にしていただきたい。

年を取るのは悪い事か


年々「若くないな」と感じることが多くなった。

体の代謝が衰え、白髪が増え、夜が眠たくなった。

なんとなく、自分の身体能力が下がっているようにも感じる。

IT やAI の時代の流れを見るだけでも次世代を感じて「年取った…」としみじみと感じるのだ。

そして、そんな自分に悪さえも感じるようになる。

先日、中学校の同窓会があった。

当時、クラスのアイドル的な子がいたが、その子と久々に会った。

残念ながら容姿が当時と随分と変わっていた。

当たり前なのだが、彼女自身も「結婚して子供ができたら、女はだめ」などといい、自分を卑下していた。

子育てが終わり、年を取った女はダメだといいだした。

もちろん、この感覚はよくわかるのだが、一方でなぜダメなのかとも感じたのだ。

これまで人生を50年生きた事も、結婚して子育てしたことも、なにも悪くない。

むしろ素晴らしいのだが、「若い方がいい、老けるとだめだ」という考えが当たり前になってしまう。

人間社会ではお金持ちが成功で、そうなることが一番大切な仕事といった常識があるが、哺乳動物の本能で考えると「子孫を作り育て上げた」こそが、人に与えられた仕事である。 

子育てが終わると、ほとんどの生物は死んでいく。

ただ、人は役割がある。

閉経した女性は「おばあちゃん」となり孫の育成を助け、定年後の男は後輩の育成であると思う。

昭和の経営者の中には70歳でも80歳でも一線の社長で居続けようとする人がいる。

これは老害の一種だが、彼らなりに若さに打ち勝つ術であろう。

大切な事は、若いメリットを老けるメリットで応援することである。

会社も時代に先駆けた若い人がリードし、年寄りがフォローすることで実力と余裕のある運営ができるのではないか。

敵をつくること


若いと老いは表と裏である。

また、表と裏には「敵」という存在もある。

たしかに敵を作りたがる人は多い。

勝つことが幸せであり、満足感を手に入れられるからであろう。

商売の成功もライバル店は蹴落とそうとするのである。

多くの人は「世の中は競争だ」といって勝つことだけを考える。

1番店を目指すのだ。この考えは多くの経営者が認めるだろう。

つまり表である。

しかし、全員が1番になるわけではない。

つまり、1番でない人の方が多いのである。

ということは、ほとんどの人が1番ではない自分を卑下しなくてはいけなくなるのだ。

「商売は厳しくて苦しいものだ」と言う経営者は多い。

確かに簡単ではないが苦しいものではない。

楽しく儲けることもできるはずである。

しかし、1番が目的になると事情が変わる。

好きなことをやるのと、1番になるのとは、やるべきことが違ってくるからである。

また、1番を目指せば目に映る同業者のだれもが敵となる。

他に1番になるものがいれば「あいつがいるから俺がなれない」と、自分の不幸を他人のせいにするようになるのだ。

私が「だれともケンカはしない」という方針なのは、こういった心境を持ちたくないからである。

敵から勝つことが、商売であり、生き残ることであると考えず、「よそはよそ。うちはうち」という感覚でいることは1番になるかもしれないしならないかもしれない。

しかし、持続する会社を作り上げる事はできるだろうし、被害者意識にならないだけ仕事に納得がいくはずである。


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