無人リフォーム会社 パート1

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

さて、今回は「無人リフォーム会社 パート1」についてお話しします。

リフォームは実店舗がいる


リフォーム業は完全にネット販売に移行できない。

実店舗販売の併用が必要だと言われている。

理由としては、単なる物品販売でなくオーダーが多岐にわたるので、どうしても直接のセッションが必要となるからだ。

また、リフォームは工事が終わらなければ完成が分からないので、顧客が先行して労力やお金を使うことになる。

よって、安心してリフォームをスタートするためには「信頼できる会社選び」が重要になるのだ。

その判断には実店舗や中で働くスタッフの確認が重要となる。評判や安心感も、目に見える存在があってこそ生まれるものだからである。

また、ネット販売のように海外まで取引できなくともいい。

職人が派遣できるエリアが限られているからだ。

海外がターゲットなら店舗があろうがなかろうが関係ないが、近所だと実店舗があれば安心だと思ってもらえるのでなおさらである。

ただでさえ希望するリフォームをメールなどで正確に伝えるのが難しいので、実際に会って身振り手振りで説明した方が、話が早いし間違いがない。

これらの理由でリフォーム業は実店舗が必要となり、随時受付けできる人が必要になってしまうのである。

よって、現在のリフォーム業の常識は、実店舗と随時対応できるスタッフが必要となる。

ただ、この常識がある為にリフォーム業の成長を止めている事実もある。

実店舗を運営しながら現場と行ったり来たりがあり、セッションも顧客の予定に合わせなければいけない。

スタッフの時間は制約され、休日の確保や残業をなくす取り組みがうまくできない。

ただでさえ人材不足の世の中で、こういった状況はさらに不利になる。

もっと時間制約を受けず、スタッフを効率よく使える方法はないであろうか?

今回は、実店舗運営について振り返りたい。

アマゾンゴー


以前、「アメリカではネットで売っている会社が実店舗を運営しはじめた」とみた。

それが、アマゾンの「アマゾンゴー」である。

「ネットだけでは無理がある顧客満足を実店舗で得てもらおう」という無人化店舗の走りであった。

あらかじめアプリをダウンロードしておけば、店内では欲しいものを手にするだけでレジまでもできる。

天井や棚で大量に設置されたカメラやセンサーが、誰が何を買ったか把握しており、専用ゲートからでるだけでレジが済むようにできている。

入店時に個人を認証する仕組みを設けているので万引き対策もできているようだ。

アマゾンはさらに省人化、無人化した店舗を作りだそうとしている。

ネット販売の一部のように実店舗をとらえ、これまでにない物品販売の常識を作ろうとしている。

今後さらに効率化するために顔認証を取り入れるようである。

コンビニなど小売店では共通したツールになる可能性は高いといえよう。

中国でもネット通販企業70社が1000店の「無人店舗」を手掛けているとされ、ネット勢が、業態の垣根を越えた展開をしているという。

ローソンでも、スマホのアプリで決済でき商品陳列なども自動化できるようにするらしい。

店舗で1人いればいいという時代に向かっているようだ。

では、リフォーム業ではどうであろう?こういった動きを取り入れることができないだろうか。

「アマゾンゴー」は3年後には3000店舗の無人化実店舗の出店を考えているようである。

その動きにリフォームはどう関わればいいのか?ただ、小売店ではネットや IT と実店舗が融合して成果がでるのだろうから、リフォームでやるにも融合は必要であろう。

まず、「ネットや IT での情報交換があって、実店舗での効率が目指せる」のである。

顔認証


顔認証について日本の現状をいうと、セブンイレブンは NEC と組み、顔認証でレジができる店舗をあるという。

リフォーム業の店舗と同様に、コンビニなど小売店は生産性の悪さが話題になるが、その改善に「人をどう使うか」ではなく「人をどう使わないか」を考えてのことのようだ。

ここ数年の東京都内では、ほとんど日本人が姿を消している。日本人と比べると、人件費が抑えられ、ある程度無理を聞いてくれるからであろうが、さらに生産性を効率化したいと考えているのであろう。

いっそのこと無人化してしまい、その手段に顔認証を使おうという発想である。

実際にセブンイレブンが顔認証にてレジをする実験店の紹介がされていた。

場所は、東京都港区にある NEC グループのビルの一角。

30㎡程度の小さな店舗で、事前に登録した NEC の従業員のみが利用できるようにしたらしい。

現状では、カメラによる顔認証をするか、社員証をかざすことで入店できる。

店内では、欲しい商品をバーコードで読み取ってから顔認証などで会計手続きが終わる。

支払いにおいては、同社の実験店舗ということで給与天引きになっているようである。

利用者の声としては、現金や電子マネーなどでの支払いと比べると、手間がかなり省かれ便利だと言うことである。

ただ、現況のセブンイレブンの状況では、顔認証を実施しても完全な無人化にはまだできないのが実状。

ローソンでは具体化しそうな店内の商品発注や陳列だが、今のところセブンイレブンでは人でなくてはできないからだという。

ただ、レジが無人化になったことで2〜3人のスタッフが 1 人でできるので、かなりの人件費の圧縮にはなるらしい。

また、1 番うれしいのは顧客の評判がよくなることだという。

レジ待ち時間の短縮から競合に対してかなりの差別化になるという。

リフォーム会社の無人化


コンビニでも完全な無人化は難しく苦労しているが、リフォーム会社なら、もっと難しいであろう。

しかし、実際にやってみるとしたらどうなるか?先行している小売店の理屈で言うと、リフォーム会社で無人化でも、まず、当社がきちんと個人情報を得た人に限って取引するということになる。

住んでいる場所やロケーション、地域性や近隣状況などの情報もあった方がいい。家も分かるので、かなりの顧客情報は分かるであろう。

電話が鳴った時点で個人情報が分かることが必要となる。

まず、この情報が分かっていれば、ヒアリングする内容がかなり減る。

受付自体は行わないといけないが、必ずしもスタッフが在席しなくともいい。

受付のイメージとしては、ロボットかパソコンの画面に受付スタッフの映像が映っている。

そんな感じであろうか。スタッフも直接店舗にいなくていいので、在宅で受付の仕事ができる。

個人情報を社外で見る事ができることへの対策は必要だが不可能ではない。

あらかじめ登録を行っている人だと顔認証であらゆる情報が分かった上で話を聞くことができる。

現場に出ている営業マンのスマホと3者で話を映像付で聞くこともできるのだ。

あくまでこれは、実店舗での顧客対応だけを考えたことなので、店舗に出てこなくてはならない仕事は会社に集まる必要がある。

しかし、それはフレックスでやればよく、それぞれに折り合いがつく時間でやればいいのである。

会議や現場打ち合わせなど、それだけに出勤してきてもいい。

営業マンが現調するときでもその時間帯だけ、自宅から現場にむかい、終われば自宅へ帰ってくる事で済む。

顧客とのセッションもパソコン画面を通じて行うことができれば双方が自由な場所にいながらセッションできることになる。

そこに顔認証ができるのなら、支払いについてもその流れでできる。

現状でキャッシュレスをしようとすると、振り込みや手数料の高いカード支払いになるが、今後、顔認証といった変化によって手数料なしで、ポイントがつくような企業が現れる事も予測される。

最初は、顔認証のデーターを顧客からとるのが難しいだろうが、当社とリフォーム契約をする機会にデーター取りを義務づけると、これまで以上に関係の深いリピート顧客としてのつきあいができるのだ。


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