こんにちは。森下です。
ついに始まったサッカーワールドカップ。
世界各国で今年も多いに熱狂するであろう。
勿論、サッカーと同じように我々も熱い気持ちを持って仕事に取組んでいきたい。
だが、この熱い気持ち=モチベーションを維持する事は実に難しい。
それが自分ではなく、部下に維持させるようにするのであれば尚更だ。
そんな事で今回は、会社に必ず立ちはだかる問題「部下のモチベーション」について話していこうと思う。
理想の上司になるヒントがたくさんあるので、ぜひご覧いただきたい。
モチベーションはお金だけで維持できない
「部下を思い通りに動かせたい」とは、社長なら誰でも考えることである。
そして、その希望を叶える為にいろいろと悩む。だいたいの社長が最初に思いつくのが「歩合」や「成果、時間に対する評価」による給与のアップだろう。
目の前にニンジンをぶら下げる。そして、こちらのいうことを聞かせ、成果の出る仕事をさせようとする。
お金によってやる気をださせ、自分の思い通りに仕事をさせようとするのが多いのではないか?
しかし、実際のところ、それでいいのだろか?
疑問を持たれたことはないか?もう一度考えて欲しい。
たしかに、部下は、お金を与える事で一生懸命仕事をやっている。それは間違いない。
しかし、それだけで、末永く会社にとって必要な社員の姿として正しいのだろうか?
たぶん、あなたは、お金だけではダメだとは気づいているはずである。
では、他になにが必要かをハッキリと理解しているだろか?
つまり、部下が会社のためにいつも頑張って仕事をしてくれる。
いつまでも社長の思い通りに動いてくれる。
そうするために、お金以外にどうすればいいのか?という質問に対して答えを持っているだろうか?
たえず部下が高いモチベーションを持続できるようにやるにはどうしたらいいのか?
KITAで部下を動かす上司たち
あなたは KITAという言葉をご存じだろうか?
ユタ大学のフレデリック・ハーズバーグ教授の書籍に詳しく説明があるが、私なりにいえば「上司が部下を圧力によって行動させる」といった意味である。
一般的に部下を動かせたいのなら、まずは「やってくれ」という指示をするだろう。
まず、それをいわなければ何事もはじまらない。(まれに部下に、これさえもきちんと言えない社長がいる。しかしスタートはこれである)
そして、部下が「やりたくない」というなら、その理由を聞き、それを解決する対策がいる。
また、「やり方がわからない」というなら、やり方が理解できるように教えなければならない。
しかし、多くの上司は、こういった流れを必ずしも実行しない。
部下の言い分を「いいわけ」としてとらえ、きちんと聞き取り、理解して解決し ていくことをしないのだ。
また、行動させる前に 時間がかかりすぎるということもある。
よって、多くの上司は「蹴飛ばすぞ」といわんがばかりに、部下を怒鳴りつける。
「やらなければ、おまえが痛い目にあうぞ」というように圧力をかけるのだ。
これをKITAという。kick in the pants(尻を蹴飛ばす)を略したものだ。
実に安易な方法である。ただ、こう指示するのが一番てっとり早いのも事実である。
そして、多くの上司が「最良の方法」だと納得している。
世論では「部下を教育する上司としては手抜きだ」といわれそうだが、実際は叱り飛ばして仕事をさせる上司の方が多いのだ。
そして、歩合や成果給というのもKITA に含まれている。
なぜなら、歩合なども「やれば金を出すが、やらねば出さない」といったものだからである。
中には、「やらなければペナルティーがある」といった会社もあるだろう。
成果主義というのは、やり方を教え丁寧に育てるというニュアンスはなく、部下に任せ、できなければ尻を蹴飛ばすようなものだからだ。
実際には蹴飛ばさないだろうが、 給与が減るのであれば意味合いとしては同じになる。
KITAがおこすリスク
しかし、KITA は手っ取り早いが、いつもリスクがつきまとう。
その一つは、「蹴られたものは、蹴り返す」という可能性がいつもあるのだ。
これがおきると企業には大きな問題となる。
下手をすれば社内を大混乱させ、結果的に社内のモチベーションを大きく落とすことになることになるからだ。
そして、この仕返しのような行動は、上司と部下の間でもおきるし、同僚同士でもおきる。
上司と部下なら分かりやすい。
ただでさえ、上司に叱責されるというのはつらい物であり、たえず、ストレスがある。
どんな仕事でもストレスはあるが、一方的な圧力による行動は、どうしてもギスギスしたものになる。
「やるかやらないか」「白か黒か」という端的なことになりやすく、情が入りにくいので、いいときは従っても、いったん悪くなると怒りは爆発しやすい。
そして、反撃にくる可能性が高くなる。
怒りによって行動が行われ、反旗を翻すことが行動の目的になってしまう。
半沢直樹ではないが「やられたら、やり返す」という感じだろう。
同僚同士でもおきる。
たとえば、歩合が給与の多くをしめるとすると、同僚同士で競争がおきる。
社長によっては、「部下同士のいい意味での競争で、お互いに高めあう」と社内競争を率先してい る人もいるが、実際はそう思うようにいかない。
単純に「客を取った、取られた」と、いがみ合う といった感情を高めることにもなりかねない。
「あいつには負けたくない」というライバルの炎 は、純粋な物では終わらないのだ。
KITAは上司のモチベーションをあげるもの
ここまで読むと、KITA(歩合も含めて)は部下のモチベーションを上げるものになっていない、ということがわかるだろう。
部下のやる気をださせ持続させるものでなく、単に「行動を促せるもの」でしかないと分かる。
一時的な行動を啓蒙するものであって、継続したモチベーションの維持や、会社の一員としての責任や自覚を高めるのに貢献していない。
もう一度いうが、KITAでは部下のモチベーションは上がらない。
これを理解してほしい。上がったように見えても、すぐに下がってしまう。
ただ、KITAによってモチベーションが上がる者もいる。
それは、部下のモチベーションを上げさせようと KITA によって努力している上司である。
部下に圧力を加え、ニンジンをぶらさげ、自分の思い通りに動かせようとする上司にのみKITAはモチベーションアップの貢献をする。
たとえば、イルカショーを思い出してほしい。
イルカは賢く泳ぎ回り、飼育者のいうとおりに演技をする。
しかし、それは、やらなければムチで打たれるからである。
あるいはエサがもらえないからである。
その状況下で動いているイルカには、演技をするモチベーションはないだろう。
あるのは自分が思う演技をさせようとKITA によって維持する飼育者のモチベーションだけである。
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