人間力を上げる パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。
すっかり涼しくなってきました。
過ごしすい時期に仕事も捗りそうです。

さて、今回は「人間力を上げる パート2」についてお話しします。

怒りにしない、怒りを大きくしない



では、怒りにしない、怒りを大きくしない、というのはどうすればいいのか?ということになる。
まず、怒りは感情の一種。感情は一時的なものなので、サッと現れ、サッと消える。
そういうものだ。
かならず、世の中は矛盾があり、かならず思い通りにはいかない。
そう考え、不快がこみ上げてくると、できるだけ気にしないことがいい。
また、一時の感情をためてはいけない。
いつも、きにしない。とくに、不快と考えるものは、気にしてはいけないのだ。

気にするなと言われても、それも難しいと思われるかもしれない。
神経質な人、責任感のある人、まじめな人になればなるほど、どんな些細なことも受け止め、それを消化しようとするものだから。
しかし、気にしないというのは、とても大切であり、トレーニングしてでもやり遂げないといけないことである。
もう一度いうと、不快なものは気にしないのがいい。覚えとく必要はないのだ。不快なことを気にしないために、どう気を紛らわすのが良いのか?といったように工夫することでやりきって欲しい。

また、人の影響をうけないことがいい。
不快感や怒りは、他人からもらう事が実に多い。
たとえば、小学校で、活気のないクラスというのは、かならず問題児がいる。
だれかをいじめ、まわりに迷惑をかける。
その子は、ほかの子にない怒りを持っている。
だから、クラスに連鎖する。
逆に怒りをもたない子が多いと、クラスがよくなる。
そして、その子は人気者になる。子供であっても、感情のコントロールができると、組織に求められる人になれるのだ。

よって、好き嫌いはあってもいい。
嫌いな人と、無理してつきあう必要はない。と言うことになる。
なので、八方美人な人は危険だ。いつも、不快を感じ、怒りが生まれやすい。
そして、自分を自分でコントロールできずに、どんどん悪い方向へ人生をもっていくことになる。
それは、運だけではない。健康も悪くする。
怒りは細胞を破壊して、気づかないうちに体を壊していく。
免疫抗体力を弱め、ホルモン分泌を狂わせ、病気になりやすい体に変えてしまう。
こうもなる。怒りのある人は、肝臓が悪いとか、腰がいたいとか、実際にそういったことが起こる。

 

前提を変える



また、怒りに導かないことは、あらかじめ自分に認識させると言う手もある。
どう言うことかというと、「こういう理由だから、私は怒ってもいいのだ」という自分のなかで正当性を持っている人が多い。
なので、その前提を変えておくのだ。怒ってもいい理由というのはないのだ。自分が怒ってもいい、怒りを持っていい、ということなどない。怒りは自分を不幸にし、廻りを不幸にする。決していいものではない。
よって、自分の怒りは、相手を責めるのでなく、自分を律する物なのだ、と前提をおかなくてはならない。

「人は怒りをもつ正当性はなにもない」「怒ってもいいということはあり得ない」という言葉を、常に口癖にするのもいいことだ。
自分の固定観念をくつがえすのは難しいが、絶対に治らないわけではない。新たな習慣を作ることで、変えることも出来る。そのためには練習が必要となる。プロゴルファーが、何度も自分のビデオをみて、フォームを見直す。
何年もかけてクセのついたフォームを直す。最初は、治らなくともそのうち治ってくるのだ。
それと同じで、言葉は何度もいうことで、自分の前提は変わってくる。

また、自分が正しい、という前提もいらない。
どれだけ謙虚に見せていても、裏では「自分こそは正しくて、他の人は間違っている」と思っている。
親であれば子供に、上司であれば部下に、そのことを前提に話をする。そして、怒りが生まれる。
自分が正しいのに、それに従わないのはなにごとだ!と言うところだろう。
自分を正当性する心が、怒りを生む要因の1つになっているのだ。

 

もっと謙虚になる



つまり、中途半端な謙虚さは、逆に対極な自分を作り上げてしまう。
なので、もっと謙虚になるべきだ。ただ、謙虚というのは、「自分は未熟だ」ということにほかない。
自分に自信を持ち、自分のスタンスを上げて、「自分は誰よりもすばらしい!」と思うことで成功につなげようとする人もいる。
また、実際に、成功した経営者の話を聞くと、そうしてうまくいったと言う人もいる。

しかし、その人がすべて、自己実現ができているのか、また、廻りとの関係が良い関係でやれているのかというと、そうでもない人が多い。
ビジネスでは成功したが、自己実現はしていない。
ビジネスではうまくいったが、家族とはバラバラ、従業員とは距離がある。こういった人が少なくない。

つまり、自分は完璧だと思う心は、うまくいくこともあるが、多くは、人間関係などに、不快感があり、怒りが出て来るということになるのだ。
だから、ビジネスで成功したから自己実現も果たしたかというと、そうでないということになる。
なので、自分は未熟だという謙虚さがある方が、廻りともWINWINが成立し、あとあと自分の人生を納得感のあるものにする。

 

さらに、不快・怒りを抑えるコツ



こうしてみると、不快を持たない、怒りを持たない、ということは、自分の行動、考え方で、やれるということがお分かりいただいただろう。
もうすこし、感情をコントロールするということで、不快、怒りを抑えるコツを教えよう。

言葉は不完全なもの、ということを再確認することもいい。
誤解、行き違い、争い、怒り、というのは、きっかけは言葉の使い方によることが多い。言葉は、よく考えて使うべきだということだ。そのお手本となるのは、過去の聖人たちの言葉は参考になる。

釈迦がいった言葉、キリストがいった言葉。
これらを読み直すと実に上手に言葉を選んでいると分かる。
いまは、インターネットの普及によって、言葉の使い方がめちゃくちゃになっている。結論だけを相手に伝えればそれでいい、という間違いが常識化している。
しかし、本当は、相手が分かりやすいように、相手が傷つかないように、言葉を選ぶと言うことはとても重要なのだ。

また、言葉自体を吟味すると言うことと合わせて、どう伝えているかも重要となる。
いくら良い言葉をしゃべっても、言っている本人が、本心でいっているかどうかは、聞いている方からすると、とても大切になる。
なにを伝えるか、ではなく、どう伝えるか?というのが大切なのである。

 

不快・怒りを抑える具体的な行動



それでは、不快、怒り、が出てこないようにすることを、最後に簡単にまとめてみる。

• その場を離れる
感情は一瞬だ、と先ほど言ったが、怒りも一瞬だが、喜びも一瞬なのだ。
一瞬にして感情は変わる。
そういった状況を作る為に、問題の場面、場所から、離れることがある。
気分転換という意味もあるし、余計なことをながながと続けないと言うことにもなる。
悪いことを一瞬でなくするには、その場から離れるというのは、簡単であるが、効果のある方法である。

• 問題を逆転発想する
ピンチをチャンスにする、というのが逆転発想の1つだが、そこまで極端な物でなくとも、問題を問題だととらえないことはいい。
まず、「問題を問題とおもわない。よりよくなる為の試練だと思う」と言う手もある。
会社のなかで、不満があちこちから出て来るとする。管理者にすると、それはいやな出来事だろう。

しかし、それらを聞いて、組織の問題が分かることもある。
となると、たんなる不平不満を聞いている上司でなく、組織をどう変えればいいのか?と思う上司のアイデアになると考えると、それほどイヤでもないだろう。
そうやって、おなじことでも、ストレスを減らし、不快・怒りが大きくならないようにするのだ。

• 希望を持つ
月並みなことだが、希望を持つことはいい。
こうあって欲しい!こういうことを望んでいる!将来、こういう明るいことがしたい!など、希望を沢山持つことだ。

ネガティブな考えは、自分をネガティブにしてしまう。
そして、希望は自分をウキウキさせる。
脳は活性化し、体は良好であろう。そして、廻りに希望を与えることになる。不快、怒りの基になるものをはねのけることになる。

 

怒りの解消が人間力を上げる



さあ、いかがだったろうか?不快、怒りについて目をつけてみた。そして、だれにでもあるこの感情は、上手に制御することで、人生を成功させるし、運や健康をよくすることがお分かりいただけただろう。また、そうならないためのコツも理解できたのではないか?

最後にまとめるとしたら、不快にならない、怒りを持たないと言うことへの挑戦は、人間力を高める挑戦である。
もっといえば、豊かな人生に対する挑戦である。たしかに、難しいことが多い。
理屈ではそのとおりだが、実際はできない・・・と思われたかもしれない。しかし、幸福とは簡単ではない。難しいものであるとは分かっていただきたい。

ライバルとは戦わないといけない。
しかし、社内で戦うことは必要ないのだ。しっかりと団結して戦かわなければいけない。
怒りという物が、どれだけ自分の人生の中で、邪魔になっているのかを、もっと冷静に考えてほしい。
怒りがあることで、自爆するとか、有利を不利に変えている事実を。

人生は、つまるところ「戦うか、逃げるか」なのだ。となると、経営者は戦うしかない、となる。
戦うには武器がいるし、仲間もいる。だからこそ、いつも冷静で余裕のある立場でいなければならない。

また、仲間から頼りにされ、指示される人でなくてはいけないのだ。
最初は、お金で動いても、最終的には経営者の人間力がどうかということが、重要になる。
今回書いた、不快・怒りについては、簡単に片付く話でもないし、奥が深いだろう。

しかし、大変でも、それをやるかやらないか、につきるだろう。
少しずつでも怒りの解消を実行してほしい。


 


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