クレーマーでストレス発散? パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

さて、今回は「クレーマーでストレス発散? パート2」についてお話しします。

まずは社員を守る


ここまでのことは、これまでにも何度も話し、書いた物ばかりである。

しかし、大切なのでいやがらないで聞いて欲しい。

ただ、この大原則をたてても現実には、ある一定期間はクレーマー対応をしないといけなくなる。

どれだけ警戒してもクレーマーが紛れ込んでくるので、しかたない。

できるだけ短い対応で済むように考えてみたい。


一般的には、クレーマー対応はストレスがどんどん溜まるのだが、逆転の発想で「対応しながらストレスを発散しよう」とチャレンジしてみたいのだ。

うるさいクレーマーの対応をいくらやっても、自分自身には重苦しさがない…といった感じになるのだ。

できるだけストレスが溜まらないようにするのである。

さて、こんなことができるであろうか?
もしできれば、クレーマー対応がラクになって、会社が受ける金銭被害を少なくできるだけでなく、対応する社長や社員を守ることもできる。

特に若い社員を守るというのが重要で、クレーマー対応者が後々おかしくなっているのを防ぐことができる。

ここ最近、対応者自身が潰れてしまった例を聞くことが多くなったからだ。

クレーマーに対する会社の対応や判断が非常識になってしまうと、それが社員の不信感となってしまう。

それらが対応者の大きな怒りになってしまって、職場や家庭内での人間関係を乱しているのである。


クレーマーの被害が、そのトラブルだけにとどまらず、社員にも悪影響を与えてしまったのだ。

この状況はマズイと、クレーマー対応をしながら、対応者のストレスを発散させる方法を考えてみた。

上手な怒りで発散


先に「クレーマーに感情的な対応はダメだ」といったが、それは「怒りを怒りで返すと終わらない」ことだからである。

たとえば、ケンカをして両者が最後まで折れなかった時、後味が悪いはずである。

どちらかが折れるとスッキリケンカを終えることができるが、両者とも怒り続けると、無理矢理ケンカを終えられても、ずっとモヤモヤ嫌な気持ちがのこるはずなのだ。


だれもがクレーマーだと認める人でも、怒りをぶつけ続けると、どうやっても自分自身がずっと嫌な気持ちになってしまうのだ。

それがストレスである。また、怒るのをやめて、クレーマーから何を言われても、冷静を装い、我慢をしてしまうこともよくない。

我慢をすると言うことも、怒りと同じようなマイナス感情であるからである。

どちらにしてもいい事はないのである。

こうした自己調整は、自分だけが気をつければいいのではなく、周りの声にも影響されることがある。

上司などが「お客さまの過度な要望に感情的になるな」とか「我慢してればいい」ともいうので、周りも対応法を理解してもらわなければならない。

冷静な対応でストレスを発散する


まとめると、クレーマーは無理難題や暴言を吐いてくる。

その時に、言い訳や説明はいらない。


ましてや、こちらも感情的になってはいけない。

冷静に「あなたのいいなりにはならない」ということをハッキリ表現するのがいいのだ。

対等に目線を合わせて、いつも大きく深呼吸をする。

そして、落ち着いてできない事をできないという。

それが「ゆっくりノー」である。

「ゆっくりノー」とは、相手が言うことに従わない意思表示を、あわてず、感情的にならず、ゆっくりと相手に伝えることである。

たとえば、「それは無理ですね」「いえ、それはできません」「いくら言われても難しいです」といったように。

どれだけ激高していってきても、大きく息を吸って、クビを降り続けなければならない。


また、周りに誰かがいるときなどは、周りを巻き込んだ発言をすることも効果がある。

誰もが「そうだ」と言えることをみつけて発言する。

いわゆる「イエスセット」。自分勝手な怒りを言うと、だれもが不快に感じ、同調してくれないが、周りでも納得できる話だと、周りは「そうだ!」と応援してくれるものである。


クレーマーからの理不尽な発言があると「それは誰が聞いてもおかしな話だ」と強く言っても、周りが「うんうん」という行動があれば、クレーマーもそのことで怒りが増えることはない。

歩が悪いといった感覚が生まれると、多少は勢いが落ちるだろう。

自分自身としては、問題を激化せずに、自分の主張ができるので、多少の発散になるのである。


これらの行動で、ほとんどの場合がそれ以上にひどい状況にはならない。

クレーマー自身があきれるというか、これ以上いってもしょうがないと思うかとなり、攻撃が収まってくる可能性が高いのである。

よほどのサイコパスでもない限りは、こうしたちょっとした対応でクレームを下火にして、対応者自身も傷が深くならない。

ストレスが解消されるはずである。


サクセスサポートオフィスは全国の企業経営者が持つ「集客・営業・社員教育・組織づくり」などの様々な問題、課題の解決をお手伝いしています。

ご質問やお問い合わせは、ぜひこちらの無料相談まで。
お電話でも受付けております!079-295-5772