やっかいな部下への対処 パート1

森下 吉伸

こんにちは。森下です。
年が明け、2020年になりました。
今年の抱負は決まりましたか?

さて、今回は「やっかいな部下への対処」についてお話しします。

イエスマンではない部下


いつになっても、部下への対処に悩む社長や上司は多い。
「イエスマンはだめだ」とテレビドラマなどではよく聞くが、実際は「イエスマンほど都合のいいものはいない」と言う上司の声は少なくない。
しかしながらどの会社でも「言うことを聞かない」「仕事を期待通りにやらない」部下がいるものである。困ったものだ。

 

では、どうすればいいのか?を今回は考えてみる。
ただ、どれだけ悩む上司であっても「100%言うことを聞け」とまでは考えてはいまい。
いま50%ほどしか聞かないのなら、せめて70%か80%程度まで上がれば御の字であろう。
であれば、簡単な考えを持っておくだけで対処はできる。今回はポイントを絞った攻略法をお伝えしたい。

 

 

原因追求より目的重視


「なんでそうするか、わからん」といった疑問を持ったとき、むやみに自分の忠告を守らない部下に腹立ててはいけない。
それだと平行線が続くだけだからだ。だからといって原因追求もよくない。因果応報。原因を追及して、そこを改善することで結果を変えようとする。
原因となるところを取り出して、自分の思う方向へ変更させようとたくらみたいのは分かるが、果たしてうまくいくだろうか?

 

まず、原因追及が難しいということがある。よほどのヒアリングができないと原因が正確には分からない。
部下も都合の悪いことや、上司が怒るだろうということは隠して話すからだ。
部下なりに安全におさまる話を聞いたところで、真の原因はわからない。
よって、いくら原因改善しようとしても、そもそもそれが原因でなければ改善されるわけがないからだ。

 

では、どうすればいいのか?ということになるが、ポイントは、原因より目的にフォーカスした方がいいのだ。
人は、なにかが起きたことで次の行動を考えるというより、あくまで目的があって、そこに向かって行動しているものだからだ。たとえば、いつも会議に遅れる部下がいるとする。
「なぜ、こないんだ?」と質問すると「道が混んでいた」と答えるとする。
「会議があることは分かっているんだから、10分でも15分でも早く出ろ」と忠告して問題は根本から解決するだろうか。

 

それより部下が会議に遅れるのは、遅れたほうが目的を達成できるからだと考えた方がいい。
目的とはなにか?会議で報告することがいやだとか、攻められるのがいやだとか。逃げたいと思っているなら、逃げることが目的となる。なかには自分が怒っていることをみんなに分かってもらいたいとか、遅れるほど忙しく仕事をしていることを伝えたい、と自分を分かってもらいたいということが目的かもしれない。
いずれにしろ、彼なりの目的があって遅れようとしているのであって、なにかトラブルがあって遅れていると考えた方がいいのだ。

 

よって、会議に遅れる部下には「なぜ遅れたんだ?」と原因を聞くより「会議に遅れることでどうしたかったんだ?」と質問した方がいいのだ。
もし、こんな会議意味が無いと思う、と答えたとしたら「では、どんな会議だといいと思う?」と聞いてみる。
そこで、自分なりの意見が言えたのなら、それは健全である。
その発言が多少自分勝手なものであっても、真剣に耳を傾けて、できる限りの対処をしたなら、その部下は自分が受け入れられたと感じるだろう。たぶん、行動は改善されるはずである。


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