無人化が進む  パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

さて、今回は「無人化が進む パート2」についてお話しします。

優秀な外国人化


無人化とは違うが、ドローンシステム開発を手がけるブルーイノベーションは、あえて人材活用に力を入れていると聞いた。

人材といっても外国人の活用である。

これも「人材不足だから外国人」という事ではなく、ドローン自体が日本国内で法的な面や実用化に関して先進国より遅れているので、それをカバーしようと外国人の活用をしているという。

いまでは社員の4分の1が外国人だというのだ。

会社の中で人手不足対策だけでなく、イノベーションしようと無人化はあるが、それはあくまで機能的な観点である。

商品自体のクオリティーや価値を高めることは、いまの無人化からでは生まれてこない。

会社の中枢を担う日本人が採用できないことを、外国人化でカバーしていく時代なのかもしれない。

どんな中小企業でも日本だけでは限界がある。

先進国の情報や考え方を応用する時代なのであろう。

既存企業も活用すべき


この観点は IT 企業だけの話ではない。既存企業(日本で昔からある業種)でも活用できる道が探れないこともない。

たとえば、住宅リフォーム業だとしても先進国はある。

以前報告したオーストラリアの DIY 需要がそうである。

ちょっとした修理をリフォーム会社がやるようでは採算が合わないという会社が多い。

かといって、やらないわけにはいかないので、消費者自身がホームセンターを利用して DIY を啓蒙するビジネスができるかもしれない。

ただ、DIY は日本ではまだ需要は低い。

オーストラリアほどではない。

だとすればオーストラリアからの人やノウハウの採用を考えることで、人材不足と新しい商売開発が一挙にできるかも知れないのだ。

こういった外国人雇用に関して、既存企業であってもイノベーションの焦点にかえると、無人化へのしくみづくりとあわせて、さらに効果的なものになるだろう。

これまでの日本であった「昔からの知識や技術を教え育てていく」といった常識が変えられていく。

当たり前であった雇用形態が根本から変わり、もっと効率よく割り切ったもの
になっていくであろう。

ただ、各国の考えは理解しておくべきであろう。

リクルートが調査しているものをみれば、アジアの労働者の重視するものは「高い賃金、充実した福利厚生」があり「明確なキャリアパス」であった。

日本では「良好な職場の人間関係」が1番なので、社内の人間関係に悩んでいる会社は、やり方によっては外国人労働者のほうがやりやすいし、社内満足を得られやすいかもしれない。

高賃金や福利厚生に投資はあるが、やるべき仕事に集中させやすいからである。

明解なキャリアパスは中小企業で明示しにくいが、それは年功序列などが邪魔しているからであり社内常識が変わることで明示しやすくなる。

率先して取り組む理由


今回書いた無人化というのは、IT 時代では当たり前の進化ではあるが、現実問題としては人材不足の代替え的な意味もある。

中小企業では尚更だろう。

しかし、先に言ったように全てを前向きにとらえて欲しいのだ。

既存業界であってもこれからは、無人化、自動化、人材不足対策にコストがかかる世の中になってくる。

紹介料や支払い手数料が増えていき、益々、粗利益が低い商売になっていくだろう。

しかし、それを賄う為に、販売商品の利益を高くとる努力が必要なのだ。

もし住宅リフォーム業だと、販売商品は本業であり現場力・施工力である。

ここで利益を上げるには、いいプラン提案ができる能力が確保でき、良質な職人を多く確保でき、優秀な技術者が確保できている。

そして、質の高い工事を行うことができる。既存企業であるリフォーム会社が利益を上げるにはそれしかないのである。

無人化を突き詰めると、今後、営業マンはいらないかもしれない。

これまでのように販売人に左右されない商談が考えられるからである。

しかし、工事をする人材は必要である。安全安心が求められる世の中では、いい工事スタッフといい施工スタッフは絶対必要なのである。

だから、いい工事に需要はなくならない。いい工事の価格は上げられる。

スマホ化、ロボット化は時代の流れでどの会社でも安易に広がっていくであろう。

その時こそ、リフォーム会社たる本業の実力が勝敗を決めるのである。

手遅れにならないうちに本業の実力を上げておいて欲しい。


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