後悔しない採用について パート1

森下 吉伸

※2010年記事

こんにちは森下です。

今回は、採用について話します。

求人とは水もの


こんにちは、森下です。今回は、採用について話します。

4月に新卒の社員が入社したり、その前後でも中途採用の社員をいれたりと、採用活動は休むことなく年がら年中行っているのですが、ある程度お金をかけてきちんと求人をしたときの話です。

これまでの求人は、短期的というより「いい人がいれば採用」といった趣旨で、当社への求人の情報が途切れないように、ホームページで告知し、大学の就職課に挨拶に行くとか、地元経営者の団体で企画される「就職セミナー」などに参加するとかして、地道に人探しをしていたのです。(いい人との出会いは難しいので、欲しい欲しくないに限らず、求人活動はしておくといった考え)

そんなとき、突然、営業の主力の社員が辞めたので、緊急に採用しなければならないといった状況になって、いい人を短期間でいれようと、求人に腰をいれてみたのです。

何回も失敗しているのですが、人の紹介もあって、新しく工夫したアイデアと実績にこころ動いて、費用が高いリクルートで再度、試みたのです。

結果としては、いい結果は出ませんでした。

「やはり」といったところ。

またしても、大手の求人会社で失敗してしまい、これまでと同じ「無駄金を捨てるパターン」にはまってしまい情けなくなってしまいました。

ただ、何度も同じパターンにはめてくる上手な営業マンには、逆に感心させられましたが。(笑)

結局、日頃から、地道に求人を出していたハローワーク、地元紙の折り込み求人広告からの反応のほうがよくて、うまく、採用はできました。

ひょっとして、この時期、リクナビなどの媒体自体、タイミングが悪かったのかもしれませんが、それでも、この違和感はなんでしょうね。

時代ハズレの彼らのスタイルと、彼らが持っているリストの質の悪さをつくづく感じました。

やはり、求人は水もの。

欲しい時に、スグにいい人が手に入るわけではないのです。

これまでしていた「常時求人体制」はこれからもやめられないなと、痛感したのでした。

高収入のキャッチは避ける


さて、愚痴はこのへんにして、どうやれば求人を成功させることになるのかを考えてみます。

求人広告は、だいたいが、大きなスペースを取りにくいので、自社のよさを伝えるには、短く効果的にしないといけないのです。

しかし、短く効果的に伝えるといっても、どうやっていいのかわからないもの。

そこで、考えてみましょう。

まずは、どんなメッセージに対して人は集まるのかを考えてみます。

・収入(給与)

・待遇

・仕事の内容

・通勤の便利さ

・会社の雰囲気

たとえば、この5つ。

当たり前ですが、中でも給与は大切です。

誰でも、まず、ここをみるでしょう。

安いより高い方がいいのに決まっていますが、社長にすれば出せる給与額は限られていますので、出せる範囲で設定します。

他社の求人と比べて、極端に安くなければ問題はないはずです。

「とにかくお金が欲しい」と高歩合などを望む人もいるのですが、私の経験上は、多少は売ってはくれても自分本位なので、中小企業では扱いにくいのです。

社内の人間関係を乱したり、ルールを守らなかったりと、メリット以上にデメリットがあるからです。

それに、「幸せ家族づくり」で売っている当社ですと、こういう社員がいると、会社運営のあちこちにトラブルが発生するのです。

なので、そういった人が来ないように、まず、高収入といった表示はしない方がいいでしょう。

収入をあげる方法は教える


反面、収入は上げたいと、誰でも願うことなので、自分の収入を上げる術はないといけません。

私が、提唱しているものは、

「まず、会社に利益を出す。基準以上の利益を出したら個人成績割合にて還元する。」

といったものです。

サラリーマンが、自分の収入をアップさせたいときに、どうすればいいのかはきちんと教えなければなりません。

歩合というのは、確かにその方法を端的に教えているのですが、支払う原資が間違っているのです。

どこの財布から、そのお金を出すのかによって、会社の状況が変わるからです。

たとえば、会社全体で生じる利益がマイナスでも、個人の成績では利益がプラスだと、歩合は支払わなければならないのです。

会社は損をしているのに、さらに損です。

もちろん、質のいい営業マンをそろえ、全員が文句なく売れているのなら問題ないのですが、売れない営業マン、新人営業マンを抱える可能性のある状況下では、彼らの補てんを考えれば、どうしても利益が出にくい体質になるのです。

それを、回避しようとすると、売れない営業マンには、生活基準を切った収入になるとか、スグにやめさす、ということになってしまって、人情が気薄になってしまいます。

社内の人間関係、上司部下の関係、モラルなどが、めちゃくちゃになってしまって、廃墟のような会社になってしまう可能性が高いのです。

そんな会社が長続きするはずがないのです。

業績アップは、社員にかかっていますので、社内の人間関係を上手に保ち、モチベーションの下がらない会社にしないといけないので、社内の競争はあっても、必ず協力・団結といったことも重要になるのです。

そう考えても、まず、会社に利益を出すことに、社員全員で専念できる給与体系にすることは有効なのです。

くどいですが、サラリーマンが、自分の収入をあげるには、会社の利益をあげないとだめ。

自分が欲しい収入を引き出せるキャッシュディスペンサーには、引き出せるお金をいれないとダメなんです。

一人ではキャッシュディスペンサーをいっぱいにできなくても、みんなで力を合わせていっぱいにできるといったことを伝えるのです。

こうすると、自然に経営者の目的と、社員の目的が、あってくるのです。

つまり、全員で会社の利益を出さないといけないと考えるはずです。

ということは、この仕組みを理解して入社してくると、社長としては今後の経営がやりやすくなるのです。

つまり、これまでいった事をクリアーするための、求人での給与の見せ方は

「固定給○○円、ボーナス固定○○円、プラス、個人成績、会社業績により決算ボーナスあり」といういい方になってくるのです。

会社の雰囲気で決める


給与の次に大切なのが、会社の雰囲気です。

年齢・性別がどうであれ、多くの人が、必ずこのことを気にします。

人によっては、このことが一番重要で、給与の金額よりこちらを優先する人も、少なくありません。

面接していると分かりますが、その多くは、人間関係でやめています。

上司との衝突、社長が嫌い、会社がギスギスしているので楽しくないといったことです。

つまり、行きたくない会社は、人間関係が悪いところ、という風に決めている人が多いのです。

なので、出来るだけ求人広告では、会社の雰囲気や人間関係に問題があると感じさせるようなものを全て、除去しないといけません。

まさか、会社の雰囲気が良くない会社が、意識的に現状を見せることはないでしょうが、些細な表現に出てしまうことがあるので気をつけてください。

たとえば、「給与・手当、要相談」というフレーズ。

どんな人が来るかわからないので、社長としては逃げを打っておきたいといったところでしょうが、人によっては「肝心な情報なのに、なぜ、隠すのか?」といったところに、会社に入っても、そういうことがあるかもしれないと不安になるものです。

悪く見せないための一番の対策は、実際の職場で、仲良く、生き生きとした社員たちが写っている写真です。

簡単な事ですが、写真にどう写っているかは重要です。

笑顔でスタッフが写っていたとしても、それが本当に楽しそうであるかどうか、体からいい人間関係であるかどうかにじみ出ているかをしっかりと確認してください。

そして、だれでも、簡単に仕事ができ、仲間になれる気がする、キャッチコピー、仕事内容の説明が必要です。

なかには、「やる気のない人はご遠慮願います」とか「自分の能力をあげたい方のみ」という切り口もありますが、募集で絞るというチャレンジより、幅広く人を集めて、そして、きちんと面接を行い、一人ひとりを吟味する方がいいといえます。

あえて勤務時間に注目して


また、会社の雰囲気には、勤務時間がどうなのかも含まれます。

不況といっても、多くの人が長時間勤務を嫌がるのです。

早く帰れない、休日が取りにくいといったことに不満を持つのです。

「仕事があるだけ、いいほうだろ…」と、社長によってはそういいたい人もいるでしょうが、サラリーマンに限らずどんな人であっても、できれば仕事をやらないで、そして高い収入が欲しいと思っています。

全ての人ではないでしょうが、その心理をいったん理解したうえで、募集しないと求人は成功しません。

リフォームのチラシ作りでも、目的が「問い合わせの電話をしてもらう」というのなら、電話番号を大きく書け!とか、安心して電話がかけられるように表記しろ!と言われます。

つまり、人の心理を考えて、敷居が低く分かりやすいと感じさせることが大切だということです。

そう考えると求人も同じで、応募をしてほしいのなら相手の心理を考えることです。

極端に考えて、人は働きたくないし、嫌な事はしたくない、理解できないものは読まない、面倒な事は嫌、できるだけラクに、ストレスもなく、簡単なものがいいといった心理があるのです。

「そんなことをいう社員はいらない」とむきにならず、求人の反応を数多く取るためのポイントなので、全部は無理でも、少しだけでも考慮することで、反応は上がるはずです。

当たるチラシは、お客様のメリットがシンプル・ストレートに分かり、その上、お客様の身勝手な希望であっても叶えられることができるものが多いのです。

「50%オフ」といったチラシであっても、お客様の無茶な値引きを先読みして、無茶な希望を叶えているから反応する人がいるといった考え方です。

となると、求人でも反応を得るには、職探しをしている人が身勝手に考える希望を入れることは裏の欲求は叶えるということでは効果があるのです。


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