DoingではなくBeing パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。
 
あっという間に年末になったような気分になる。
来年はどうしていくのか…抱負をゆっくりと考えていきたいと思う。
 
前回は、新しい時代において、組織のあり方はどうすれば良いのか?についてお伝えした。今や業界に参入しているのはプロだけではなくなった。ライバルが増える一方で我々はどう戦うのか?今回はその心構えを話していきたい。

 

DoingではなくBeing_1

顧客も見直しておく


組織のあり方については伝えた。
次は、これまでと同時顧客ターゲットで良いのかどうか?を考える必要がある。
もし、ターゲットを突き詰めるなら、
 
いまの広告や取扱商品は正しいのか?主流がブレてきてはいないか?
また、分析した中で顧客ターゲットを見直すなら、それは誰なのか?
もっと単価の高い顧客なのか?もっと年齢層が高いのか?
と言った観点で良いのかどうか見直してみるのだ。
 
他にも、エリアのシェアを上げるために、これまでとは違う窓口を作るとか、違うサービスを行うとかもあるだろう。集客においても、これまでの常識だけを参考にしてはいけなくなるだろう。
 
ただ、どんなターゲットでも「顧客を厳選する」ことが会社には必要になる。
よって「この人は当社の顧客であるか?」という選別ができるような広告、セールスが必要なのはこれまで同様に変わらない。「クレーマーとは絶対につきあわない」という原則があるが、まずはクレーマーの選別を行う必要がある。
具体的には、土下座のような広告、値段を叩かれるような広告は出さないということになる。また、接客してからも厳選は続ける。例えば、怒ったと思えば謝ったり、悪口を言ったかと思えば褒めたりと、不自然な対応をする人には注意が必要である。
 
一方、相見積を前提に来る人も注意がいる。
「相手を試してくる人」というは信頼できない人なのである。相見積というのも顧客がこちらを試しているからそれをする顧客は信頼できないといっていい。
もちろん、価格の分からない顧客、良い業者が何処なのか分からない顧客において、相見積は仕方がないのだが、それ以上にこちらを試してくる顧客は要注意である。平気で我々を裏切り、そしてこちらに損害を与えやすい。
 
人のいい我々は、相見積で取れなかったことを自分たちの実力不足だというが、多くの手間を一瞬にしてフイにするこちらの損害は気にしない冷酷無残な人なのである。基本は、試してくる人とつきあっても、何の利益も生まれずダメージだけが残る。結果としては悪評を広げられるぐらいで、クレーマー同様、つきあってはいけない顧客であるには間違いない。

 

プロ(専門家)になるしかない


DoingではなくBeing_2
今回は、過去にこだわらず、新たに変革しないといけないといった。
また、これまでの主流はより充実させないといけないという意味合いも残した。いつも、この両面があると感じていただいただろう。
 
しかし、これから絶対必要となるのが、我々は認められるプロ集団にならなければならないということだろう。ありきたりな言い方だが、これしかないとも感じる。これまでのようにシロウト感覚で適当にやっても、うまくいく可能性が低いからだ。これまではさほど能力がなくとも、適当にやれば多少はなんとかなった。しかし、シロウト感覚では、もうシロウトにも勝てなくなるからだ。
 
なぜなら、いま、情報をいち早く多くの人に流すことができるのがシロウトだ。
インターネットが広がったせいだろう。しかも、個人同士の情報で流れていく。流行などもフェイスブックやツイッターで流れていく。
以前は、流行は大手企業の仕事だった。どこかの企業が「来年は青色が流行る」と明言し、世の中はその通り青が流行った。しかし今は、個人から発信される情報で、流行はできることが多くなった。もう、誰でも広告塔になれるのだ。そして、それはシロウトが入りやすく、うまくやりやすい。
 
しかも、ヤフーショッピング、ヤフーオークション、楽天もしかり、個人がどんどん露出してきて、昔のような多額な費用がなくとも商売ができ、そして、個人間での売買も簡単にできるようになった。今では、中古車や不動産までが個人間で売買できるのだ。
 
安心、高品質、アフターサービスなどが、昔のように重視されなくなったこともあって、安くて手軽に買えるこのネット環境は、シロウトの宝庫であり、プロがマージンをのせて売ることが出来にくくなるからだ。となると、それに対向するには、商売をする我々はどうすればいいのか?という話になる。

 

シロウトとプロの線引き


DoingではなくBeing_3
その答えは、結局は、我々はプロを掘り下げていくしかないのだ。
もう一度言うと「世の中、どう売るか?」が激しくなる。しかも「シロウトがどうやって売るか?」という世界になる。流行を作るのもシロウトかもしれない。もう、数の論理は我々には関係ない。
これまでやってきた、どんどん店舗を増やすとか、広告をどんどん増やすとか、それがそのまま効果に現れないのだ。ホームページのワンクリックのように、「出来るだけ買いやすいように工夫する」といったことも、もう、シロウトに太刀打ちできないのだ。
 
日本全体が、売り方にシフトしている。その流れをシロウトも受け、我々の驚異になってくる。もともと日本は工業生産国で伸ばしたはずである。しかし、今では生産拠点は、国内にはどんどんとなくなりつつある。作るのは東南アジアにさせて、自分たちはいかに売るか?ということを目指しはじめている。
そして、コストダウンの方法に、商社や問屋を通さない売買が生まれた。それが、個人同士の売買にまで移ろうとしている。もう、よほどのことがない限り、大量にはびこるシロウトたちの情報に我々は圧倒されるのだ。
 
しかし、シロウトにできないことがある。それは専門職だ。
商売をやるものは、自然な流れとして専門職をさらに深掘りするとか、商品やサービスをさらに魅力的なものにするといったことしかなくなる。シロウトとプロの線引きを行い、我々は益々プロになっていくという概念。だったら、このことに対していち早く取り組んだ方がいい。
要するに、これまで通りのマーケティングだけで油断していると、一瞬にして負けるということになるかもしれないのだ。下手をすれば、「今までのやり方で広げている会社は、みんななくなる・・・」という時代になるかもしれないのだ。

 

リフォームで深掘りとはなにか?


DoingではなくBeing_4
では、リフォームのプロとしての深掘りとはなにか?という話になる。
色々あるが、例えば、エリアを決めたところでひたすらシェアを上げるというのも、エリアの顧客深掘りになるだろう。また、シロウトが家をつくる時代としても、専門家が作り方を点検するとか、法的なジャッジや、もつかもたないか、の判断業務に力をいれるのもいい。職人の貸し出しやスピード、大人数、といった人的な深掘りでもいい。こういった観点で考えてもいいのだ。
必ずしも高品質、高技術だけがプロの深掘りではない。
 
ただ、プロの深掘りをはじめ出すと、社内にシロウトがいらなくなる。登録や資格のない会社はだめだとか、つまらない営業マンやシロウト営業マンもいらなくなるかもしれない。「価値のある営業マンだけでやる、その代わり価格を上げる」と、こういうスタイルもありかもしれない。それこそが、売上げや多店舗化だけでない新たなリフォーム会社の成功かもしれない。
 
つまり、場合によっては、これまでのように毎年倍増でなく、毎年縮小という成功選択が生まれるかもしれないのだ。

 

だれでもできるがやらないことをやる


DoingではなくBeing_5
こう考えるとプロの深掘りはそう難しくない。リスクもあまりない。
誰でもできそうである。ただ、思い切らないとやりにくいことではある。
 
先にやった者が有利であるので、早め早めにやっておかなければならないところである。ただ、これらを考えてみれば、これは「単純な経営の基礎である」と分かる。プロとして仕事をやる以上、プロを追求するのは当たり前で、それしか無いとも言える。この努力が成功の源であり、これはいま現れた考え方でなく、昔から言われ続けただれでも知っている考え方である。
 
経営者の鏡である本多静六が、「天才マイナス努力は凡才プラス努力に負ける」といった。彼の時代の総理大臣だった桂太郎も、次々と勉強の先回りをすることで成功したと言った。そして、2人とも普通の人が普通にやればいい、特殊なものを求めず、一般的なものを求める方が勝てるといった意味合いの内容を残している。これだけみても、シロウトの時代にぶつけたプロの戦略のように見えるが、実はいつも経営の本質は変わっていないといえよう。
 
いつも、頭を整理して、柔軟にしておき、準備をしておこう。
準備に勝る成果なしである。
 
 
 
 
5report

 


サクセスサポートオフィスは全国の企業経営者が持つ「集客・営業・社員教育・組織づくり」などの様々な問題、課題の解決をお手伝いしています。

ご質問やお問い合わせは、ぜひこちらの無料相談まで。
お電話でも受付けております!079-295-5772