「理想の営業マン」のつくり方 パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

さて、今回は「「理想の営業マン」のつくり方 パート2」についてお話しします。

お客様の心理を理解する


もうひとつ、大切なスタンスをいいます。それは「お客様はウソをつく」ということを理解しておくということ。

この心理は、だいたいの人は、業者に警戒して、自分の希望を正直に言わない(言うと押し売りされるかもしれないと怯えて)というもの。

たとえば、浴室のリフォームをしたい人が、反響では「給湯器を取り替えて」で探りを入れていることはよくある話。(それを逆手に取っているのが「1点突破全面展開」。

1点突破が入り口だと言うだけでなく、全面展開する人は、1点でくるものだという逆説だともいえる)だとすると、この心理も考えて話を進めないと、どこかで話が前に進まなくなってしまう。

ある心理セラピストに言わせると、「人なつっこい人ほど、腹の中は冷たい人がおおくて、人見知りして、すぐに相手を受け入れない人ほど、とても人のいい人が多い」という。

人は、元来、自分の思うことと反対の事をやりたがる特性を持っている。これは、行動心理学でもそう言えるそうです。

つまり、言い換えると、だれもが自分の行動や、発言にウソをついている可能性があるということ。

ただ、「話を早く終わらせたい」という弊害がでると、ウソだと言う気がしても、それ以上は、聞き出さないということがあります。

そこまで踏み込む必要がない、めんどう、ということもあるでしょうが、できるだけ早く契約に進めるために、時間をかけないのです。

そこには、「お客様がそういったから」という大義名分がありますから、言われたお客様はグーの音もでないので、あとあと話がややこしくなることはありません。

しかし、本音は違うところにあるので、無理矢理買ったとしても、満足感はそうないし、次回も、この人に頼もうと言う気にはなれないはずです。

ただ売ればいいという営業マンになると、ここがおろそかになって、結果、数字をあげるために、既存客様の協力は得られず、ずっと大変な営業活動をするしかないのです。

営業のスタンスの確定


ここまでの話をまとめると、まず、お客様から嫌われない営業マンになるのが重要だと言えます。そして、「ウソから本音に発言を変えさせる」セールスステップが必要になります。

本音とは、その人にとって、真正面にあるものです。そこに球を投げるから、高い安いという議論ではなくなるのです。

「そこに球をなげられると、もう、いいわけもできない、他に逃げる気がしない」といった、お客様が無抵抗になる関係になれるのです。

たとえば、テニスでも卓球でもおなじです。左右、あちこちに来たボールは打ちやすいですが、自分の正面に来たボールは打てないものです。

こういったことを理解して、自分のスタンスをもう一度、確定させるのです。そうすることで、商品やサービスで売る営業マンから、「あなたから買いたい」と言わせる営業マンに変わっていくのです。

本当に、末永く、楽しく、成績を上げ続ける営業マンになりたいのなら、営業マン自身が売れるスタンスをしっかりと身につけなければならないのです。

「営業マン、言い換えたら、カウンセラーでもあり、セラピストでもある」

1番いいのはそんな営業マンということになります。そこまで専門家にならなくとも、このスタンスを理解するだけで、営業成績は変わってくるはずです。

行動心理学などにも触れる


「カウンセラー・・・」と聞くと、ここまでの話は理解できても、営業マンにそこまで期待するのは難しいと思ったかもしれません。

しかし、そんなに難しくは無いのです。営業マンだけに、理解させて、勝手にやらすのは困難もあるでしょうが、社長自身もいっしょに理解して、社内全体に広げ、全員で共有することで、少しずつ、営業マンにスキルが身につくのです。

最後に・・・


中小企業では、営業、工事、事務、経理と、いろいろと仕事が分かれていても、実際のところは、なにもかもが「いっしょくた」です。広告、集客、営業、現場、職人、人事、給与なども含めて、すべての業務は、同じ箱の中にひとまとまりで納まっていて、ごちゃまぜなのです。

ということは、集客をうまくやろうとすると、営業も現場もうまくいっておかないといけません。

また、成果のでる営業マンを作ろうとすると、広告、集客の成功はもちろん、現場、職人、同僚などのつながりもきちんと出来ていなければならいのです。

よって、売れる営業マンを作るには、基本は、人間関係を深めることが重要です。お客様であっても、同僚、部下上司であっても、職人・業者であっても。なので、成功の秘訣は、社長は、人とどうコミュニケーションがうまくとれるか?人にどううまくコミュニケーションを取らせるか?が重要なのです。

コミュニケーションがはしょられる社会になりつつあるでしょう。インターネット、メールの普及がいい例です。

めんどうな、人とのつきあいなどはいやだからやらないというのが通る世の中です。物を買いにいくのに、店員と合わない、話さない、一方通行の説明だけで、ものが売れる世の中です。

しかし、そんなわけがないのです。世の中が、そうなればなるほど、我々は人とのつながりを大切に、面倒でも、相手を理解して、そして、人間くさく商売をやることが他社に勝てる秘訣なのです。

これは、難しくもなく、珍しくもありません。
昔ながらのまじめな商売をするだけなのです。

つまり、「家族を幸せにする」というのは、単なる、他社にはない、自社のイメージ作りと言うだけではないのです。

このテーマが、我々を本当に救ってくれる、一番重要な戦略だということがわかっていただけるでしょう。


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