新人を教育する パート2

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

さて、今回は「新人を教育する パート2」についてお話しします。

メールと電話を併用しろ


新人とのコミュニケーションの取り方だが、最近の多くの会社はメールや SNS などで済ますことが多い。

ただ、会社によっては、同じフロアーにいてもメールでやりとりしている風景を見ることがある。これはマズイのだ。

新人は挨拶・敬語が大切である。

また、社会経験が少ないので「相手をあわせて話をする」とか、「場(ば)や間(ま)を読む」のが苦手な人が多い。

そんな新人にメールだけのやりとりだけで済ますとは世間知らずを作るだけである。

なので、できるだけメールと電話は併用してほしい。

慣れてくるとメールだけで事足りるかもしれないが、基本は電話であろう。

もちろん、社内にいるのなら電話より直接は話し合うことが優先だが、対話を大切にして欲しい。

質問するとき文章と口答で


対話を大切にするなら、質問も文章と口答がいい。

新人に対して「分からないことがあれば、なんでも質問してください」という上司がいる。

しかし、そう言われたらからといって、どんどん質問する新人はほとんどいない。

その理由を聞くと「上司が忙しそうで声がかけられない」「聞いても、後で、とうっとうしそうに言われる」「聞きたい時に上司がいない」という。

だからこそ的確に短時間でやりとりできる質問方法が望まれるのである。

文章と口答の併用。これで質問がしやすくなる。

新人は口答での質問はヘタクソである。

要領の得ないことをくどくどいわれると、前向きな上司でも答えるのがいやになる。

前もって文章で簡潔に質問をまとめてもらっておけばいい。

文章はメールでもメモでもいい。

前もって出しておいてその後口答で聞く。簡単な質問なら同時にだしてもいいが、これで返答がスムーズにできる。

前もって文章を作ることで、新人自体も考えを明確にできるのでいいはずだ。

チームワークは信じて任す


どんな会社でも、1 人 1 人が単独で仕事をしているわけではない。

なにかしらの分業によって成り立っている。

しかし、すべてにきちんと分業化されている会社は少なく、あいまいになっていることも多いのが現状である。

新人に分業をさせるときに、このあいまいな現実をなんとかしないといけない。

なぜ、会社組織で仕事をするのかというと、分業を成功させて相乗効果を得たいからである。

その効果を最大するために分業の徹底が必要となる。

ただ、日本人は「自分の仕事をやるのは当たり前で、他人のことも気にしろ」という風潮がある。

その通りだが、それだと肝心な自分の仕事がおろそかになるとか、仕事が一箇所に集中して社内のバランスが悪くなってしまう。

それはマズイので、まず分業をしっかり確立する。

そして、新人には自分がなにをやればいいのかをしっかり教える。

そして、分業によってつながっている同僚や先輩の能力に頼り、信じて任す風土を作るのである。

チームワークは会社組織にとって1番大切であろう。

その重要さを新人の時から理解してもらう。

社内のつながりを確認し、うまくいくように努力することによって、新人は社内の環境から成長させることができるのである。

会議は始まるとき9割終わらす


こういった社内の努力は会議運営にも必要となる。

会議は「上司が一方的に苦言をいいまくる」ときもあれば「会社の方針の伝える場」でもある。

しかし、「参加者から報告してもらう」とか「参加者で協議する場」でもあるのだ。

「だらだらと長い会議は意味がない」といわれる時代。

できるだけ無駄な会議はなくした方がよく、実のある会議にすることがどの会社でも課題である。

そこでは、それぞれ参加者が準備をして参加することで課題はクリヤーできる。

そこで新人には会議を単なる参加者にならないように指導する。

もし、新人に意見を言うとか報告させる機会がある会社なら、新人の発言には、あらかじめ結論を持論で作らせておくべきである。

その後の行動予定もあればいい。

新人が会議に参加するときには、自分なりの結論を持って参加して採決をもらうぐらいでいい。

いうなれば「会議が始まるときには9割方が終わっている」というように準備をした方がいいのだ。

いつも議事録を書け


そして、会議に参加した新人は、毎回、自分なりに議事録を書かす方がいい。

書式は自由だが、この会議であったことを自分なりに記入しておく。

どんな優秀な社員であっても、忘れることもあり、そのことで支障が出ることがある。

そんなときの資料にもなるし、後で参加者に見せるなら、その記録はありがたいものとなるはずである。

新人自体も、あとから読み直すことで、その場ではわからなかった状況が分かるなど、復習する材料にもなるのだ。

それだけではなく、議事録を書く癖ができるのは、新人にとって成長が早い。

というのも、新人がすぐに成長できないのは、与えられた情報を忘れるからである。

それが議事録をとり、見直す事で忘れにくくなり成長度が高まるのだ。

「メモする」「記録を取る」この二つは仕事を覚えていくには、なくてはならないことである。

できる経営者でもこの二つが大切なぐらい延々と大切なことでもある。

新人教育でありながらリーダー教育にもつながるのである。

部外者と交流をもつこと


こうして社内で勉強する方法はいろいろあるのだが、だからといって社内だけでことを済まそうとすると、それも支障が出ることがある。

社内の理屈が間違っていても、それが常識になってしまって一般とギャップが出ることがある。

そのためには部外者との交流を促進させる働きかけも必要である。

社内の善し悪しは外部に出ないと分からないのである。

心配しなくとも悪い所ばかりが目立つわけではない。

かならずいいところもあって、それを認識できるのだ。

いつの世でもイノベーションは若者からうまれるものだ。

年長者から「若造が!」と言われながら、若者が世の中を変えていくのである。

その若者のセンスを落とさせないためにも、社内の常識だけに閉じ込めない方がいいのだ。

これは新人と言うより、上司側の心得かも知れない。

下に抜かされたくないとあせるのが上の人間である。

出る杭は打つというように。

しかし、出る杭を見極めて、いい杭を探すというのがこれからの上司が必要な事である。

営業は次回アポがすべて


対外的な話がでたので、顧客に対しての話にしたい。

新人が営業をするときに最初のポイントはなにかというと、次回アポにつきるだろう。

次へのステップの基本は、すべてにおいて次回の約束を取り付けることに始まるからだ。

また、次回アポには、今回の商談が成功したかどうか計れる行為でもある。

信頼を獲得できたのか、顧客の希望を叶えているか、契約できる確立が高いか、などを、次回アポができるかどうかで分かるのである。

この確認は、顧客だけでなく取引先や社内の確認になる。

どんな相手であっても次回の予定を確認するとか将来のことを決めようとすると、問題や支障があればすんなりとはいかない。

これも次回アポと同じ意味である。

最後はフィードバックすること


ここで述べた新人教育は、ごく一部ではあるが優先順位の高い物である。

まずはこのことを教育すべきである。

一方的な発信でなく、相互理解や対話が中心として育てる重要性は分かっていただけたと思うがコツをつかんでほしい。

そして、教育を定着させるのに大切なのが、教えて行動させた後に新人から感想をフィードバックさせること。

自分なりに何を学び、何に気づいたのか。

そして、そのことを今後どういったように活用していくのかを口にしてもらう。

学んだことは情報として、ぶつ切りで理解しているもので、それを一つにまとめていくことになるし、自分なりに理解できる情報に変える事ができる。

より自分の言葉として学びを定着することができるのである。

では、あなたの会社なりに新人教育を成功させて欲しい。頑張って。


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